Visual Studio 2017における大きな変更のひとつは、インストールプログラムを完全に書き直したことだ。以前のVisual Studioはかなりモノリシックにできており、完全にインストールするためには、かなりの時間とディスクスペースが必要だった。今回のインストールプロセスの変更は歓迎されているが、Visual Studio及び関連コンポーネントの検出方法にも変更が必要になる。
レジストリを調べることでインストールされているVisual Studioの情報を取得するという従来の方法は、(たとえ問題なく機能したとしても)もはや最善の方法ではないということだ、とMicrosoftのHeath Stewart氏は説明する。代わりに推奨される方法は、Visual StudioセットアップクエリAPIを使うことだ。このAPIはVS2017(またはそれ以降)で機能し、インストールされているVS2017エディション(Community、Professional、またはEnterprise)に関する情報と各種コンポーネントの詳細を提供する。現在の開発環境に関する情報を取得することは、システム構築にかなり役立つ。自動化に必要なコンポーネントが存在しているか、簡単に判断できるようになる。
APIの使い方を説明するとともに、APIをもっと使いやすくするため、いくつかの手段が開発者やDevOps担当者に提供されている。まず、PowerShellモジュールがある。これはインストールされているVS2017のエディションを検索し、インストール済みコンポーネントを確認するといった機能を提供する。
スタンドアローンの実行ファイルを求めている人向けに、Stewart氏はvswhereを紹介している。これはスタンドアローンの実行ファイルで、PowerShellモジュールにある機能のサブセットを提供するものだ。vswhereはGitHubで公開されており、簡単にコンパイルして利用することができる。最後に、クエリAPIの詳細について詳しく知りたい人向けに、別のリポジトリが用意されている。そこではC#、C++、Visual Basicによるサンプルが公開されている。
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