FacebookがLithoをオープンソース化した。Lithoは、Androidアプリケーションのユーザインタフェースを作成するためのフレームワークで、スクロールのパフォーマンスを考慮して、Reactのような宣言型スタイルを使う。
Facebook Lithoでは、宣言型APIを使って、変更できないUIコンポーネントを作成できる。コンポーネントは変更できないので、別々のスレッドでレンダリングとレイアウトを準備し、画面上の実レンダリングにUIスレッドを渡すことができる。Lithoは、コード生成を使い、レンダリングするコンポーネントを最適化する。また、コンポーネントをグループ化して、より小さなビュー階層でフラットなインタフェースを生成することにより、Android ViewGroupの数を減らす。Facebookによると、これによりメモリ消費を減らし、スクロール速度が増加するはずだ。
Lithoは、コンポーネントをレイアウトするためにYogaを使う。このプロセスは、同期、または、非同期で実行できる。Yogaは、Facebookによってオープンソース化された、クロスプラットフォームレイアウトエンジンだ。コンポーネントは変更できず、多数のコンポーネントを作成するとコストがかかるため、Lithoでは、現在のビューからコンポーネントが破棄されたら、別のビューでそれを再利用できる。
Lithoでは、"Hello, World!"テキストコンポーネントを以下のように定義する。
public class MyActivity extends Activity {
@Override
public void onCreate(Bundle savedInstanceState) {
super.onCreate(savedInstanceState);
final ComponentContext c = new ComponentContext(this);
final LithoView lithoView = LithoView.create(
this /* context */,
Text.create(c)
.text("Hello, World!")
.textSizeDip(50)
.build());
setContentView(lithoView);
}
}
LithoView
は、LithoとAndroidのView
で定義されたコンポーネントを接続する、AndroidのViewGroup
に対応する。Text
は、Lithoのウジェットで、text、textColor、textSize、 textStyle等の様々なプロパティを持つ。
Litho APIは、非常に大きく、300以上のJavaのクラスとインタフェースと共に、2、30ものパッケージを含む。カスタムレイアウト、ユニットテスト、イベントハンドリング、RTL(右から左への)テキスト、アクセシビリティ、その他を、Lithoはサポートする。
Facebookは、Facebook、Facebook Lite、Messenger、Workplace等のAndroidアプリケーションでLithoを動かしている。表面をスクロールするのに、AndroidのRecyclerViewよりもLithoは速いと、Facebookは主張する。Facebookのアプリケーションは、35%、速度が改善した。これは、「重い作業をバックグラウンドのスレッドで処理し、複数のフレームにレンダリング作業を分散させる」ことによって、実現している。また、
Lithoは、複雑なビューを、テキスト、画像、ビデオ等に小さく分割します。複数のフレームにすべき作業を分割して、それらを徐々にレンダリングします。これらの小さな断片はリサイクルもできて、事実上、無限の方法で再び結合し、作成して、メモリに保存する必要があるビューの合計数を減らします。
このフレームワークはGitHubで利用できる。もっと詳細を知りたい人は、チュートリアルやドキュメントを参照しよう。
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