QCon New York(年次開催されるソフトウェアカンファレンスの第6回)まであと10週となった。6月26日~28日にニューヨークへと戻るQConは、タイムズスクエアのMarriott Marquisに開催場所を移したものの、講演者の素晴らしいラインアップに変わりはない。昨年のカンファレンスでは、Eric Brewer氏(CAP理論の提唱者、Googleのインフラ担当VP、カリフォルニア大学バークレー校コンピュータ工学教授)、Anita Sengupta博士(南カリフォルニア大学研究教授)らソフトウェアリーダを始めとして、DropboxやGiltなど幅広い企業から143人以上の講演者が登壇した。2017年も同様のスタートを目指して進んでいる。
QCon New York 2017の3つの基調講演はすべて決定した。Googleのチーム構築を支える科学を取り上げたNew York Timeの記事で紹介されたMatt Sakaguchi氏(Googleのサイト信頼性マネージャ)、昨年の大統領選中に発生したDNCサーバのハックを論じた記事のほぼすべてに引用されたDmitri Alperovitch氏(Crowdstrikeの共同創設者でCTO)、先日SalesforceからStitchfixに移籍し、2015年のBusiness Insiderでは世界で最もパワフルな女性エンジニア23人のひとりに選ばれたCathy Polinsky氏(Stitchfix CTO、Salesforceの前エンジニアリング担当SVP)が基調講演を行う。いずれも傾聴すべき話題を持った人たちだ!
講演者はいずれも、トラックホストと呼ばれるその領域のエキスパートによって招聘された人たちである。QConは講演者に論文を要求せず、York.comのストーリへの適合性に基づいて講演者を選択している。早々と決定した講演者は次の人たちだ。
- Randy Shoup (Shoply, Google, Ebayに在籍し、現在はStitchFixのエンジニアリングVP)
- Yunong Xiao (Netflixプリンシパル・ソフトウェアエンジニア)
- Matt Adereth (Two Sigma Investmentsマネージングディレクタ)
- Jim Plush (CrowdStrikeエンジニアリングシニアディレクタ)
- Stuart Sierra (Cognitect Clojure開発者)
今年のカンファレンスには100人以上の講演者が参加する予定で、参加者と講演者の比率は約9対1となっている。QConイベントでおそらく最も印象的なのは、チケット価格に人的ネットワーク構築の機会とライブセッションに加えて、セッション後24~48時間以内に公開される録画ビデオへの完全なアクセスが含まれていることだろう。
QCon New York 2017では、15(1日5件)の実践者重視のトラックが計画されている。一番難しい問題は、どのトラックを選択するか、ということだ。最近追加されたセッションには次のようなものがある。
- Fearless AWS Lambdas (トラック: Java – Propelling the Ecosystem Forward)
- Servlet vs. Reactive Stacks in Five Use Cases (トラック: Java – Propelling the Ecosystem Forward)
- Choose Your Own Adventure: Chaos Engineering (トラック: Chaos & Resilience)
- BLESS: Better Security and Ops for SSH Access (トラック: Building Security Infrastructure)
- Streaming for Personalization Datasets at Netflix (トラック: Stream Processing at Large)
- Getting Old(er) in Tech: Staying Relevant in a Fast Paced Industry (トラック: Optimizing Yourself)
QConが提供するアドオンのひとつが、カンファレンス後の木曜日と金曜日に集中して実施されるワークショップのラインナップだ。例えば木曜日には、8つのワークショップが開催される。その多くは半日セッションなので、開発者はgRPCなど2つのトピック、GithubのエンジニアによるGitのマスタクラス、Spinnakerを使ったCI/CDなどから選択して、実践的な教育を受けることができる。全体では17のワークショップが予定されている。
開催されるワークショップの最新リストは以下の通りだ。
- Building and Running a Scalable Serverless App on AWS – John Chapin (サーバレスコンピューティングを専門とするクラウド技術コンサルタント)、Mike Roberts (Symphonia、共同設立者、コンサルタント)
- Zen of Architecture – Juval Lowy (IDesign、社長兼チーフマスタアーキテクト)
- From Zero to CD – Virtuous Virtualization – Alexandre Freire (IndustrialLogic、アジャイルコーチ)
- Introduction to Machine Learning with Redis-ML and Apache Spark – Tague Griffith (Redis Labs、デベロッパアドボケート責任者)
- gRPC – Ray Tsang (Google、テクノロジアーキテクト)
- Continuous Delivery with Spinnaker – Tomas Lin (Netflix、シニアソフトウェアエンジニア)、Steven Kim (Google、エンジニアリングマネージャ)
- Agile Practices: Next-Level Pair Programming – Neha Batra (Pivotal Labs、ソフトウェアエンジニア)
- Advanced Kubernetes – Carter Morgan (Google、開発者向けプログラムエンジニア)
- Implementing Production Ready Microservices with Spring Cloud – Adib Saikali (Pivotal、シニアフィールドエンジニア)
- Java 9 – Adib Saikali (Pivotal、シニアフィールドエンジニア )
- Microservices Security – Adib Saikali (Pivotal、シニアフィールドエンジニア)
5月6日より前に登録すれば、3日間のカンファレンスの登録料が2,190ドル(400ドル引き)になる。今すぐ登録して最高率の割引を手に入れよう。
QCon New Yorkは、サンフランシスコ、北京、サンパウロ(ブラジル)、ロンドンなど、世界中の都市に広がる国際的なソフトウェアカンファレンスの一翼を担うものだ。これら全体としてQConは、世界中の6都市において、先進的なソフトウェア開発の実践と技術を提供している。上級開発者とアーキテクトを対象として、議題からはマーケティング関連のコンテンツを明確に分離し、参加者と講演者の平均比率が約9対1というQConは、開発者を一義的に考えたカンファレンスとしての評価を高めつつある。
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