Build 2017において、MicrosoftのAmanda Silver氏とTim Sneath氏は、Visual Studio 2017の今後のリリースについてプレゼンテーションを行った。Microsoftがフォーカスしている領域のひとつは、視覚障害を含む全てのユーザーに向けたIDEのアクセシビリティ改善だ。
結局のところ、MicrosoftはVisual Studioの古いバージョンにおいて、最高のアクセシビリティ体験に必要な全APIを完全には実装していなかった。一例としては、デバッガーのLocalsウィンドウがある。これまでVisual Studioでは、視覚障害ユーザーが出力を簡単に知ることはできなかった。彼らが説明したように、視覚障害のある開発者は通常、ウィンドウから出力をNotepadにコピー&ペーストして、Windows Speech Synthesizerで読み上げる必要があった。明らかに、これは非常に不便だったが、今は修正されている。
視覚障害があろうとなかろうと、すべての開発者にとって学ぶべきことがある。第一に、アクセシビリティAPIが存在しており、できるだけ利用することが重要である。これらは比較的実装しやすいのに、様々なユーザーグループの世界を一変させるためだ。第二に、アクセシビリティ機能はあらゆる人の生産性を向上させるので(表示された機能すべてにキーボードショートカットを提供するなど)、視覚に問題のないユーザーにも恩恵がある。
続けてSilver氏は、Visual Studioチームがプロダクト開発中に従っている中心的な設計原則について説明した。それによると、VS2017の目標は、あらゆる開発者、アプリケーション、プラットフォームをサポートすることだという。Microsoftの計測によると、VS2017の普及率はこれまでのVisual Studioツールのなかで最速であり、彼らは目標が達成されつつあると感じている。
プレゼンテーションの残り半分は、VS2017への新規および最近の追加に関するデモが中心だった。
- ライブユニットテスト。.NET Coreのサポートも含む。
- Run-to-Click(クリックで実行)
- ASP.NETアプリケーションのためのDockerコンテナサポート – 新規および既存のプロジェクトを含む
- コードのコミット前に、コーディングスタイルおよびルール違反をチェック。コミットを完了させる前に、見直して修正することができる。
最新ビルド(Visual Studio 2017 15.3 Preview)を試してみたい人は、インストール済みのVS2017に影響を及ぼすことなく試すことができる。
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