GoogleがFacetsをリリース

Googleが、機械学習サイエンティスト向けデータビジュアライゼーションツールFacetsをオープンソース化した。

Facetsの目的は、巨大なデータセットを理解し解釈できるようにすることだ。現在、データセットを直感的に理解するのは困難であり、そのためのグラフを作成するのに開発者は多大な時間を必要としている。Facetsは、開発者が巨大なデータセットに含まれるニュアンスや知見を見つける手助けをする。

Facetsは、Facets OverviewとFacets Diveから構成されている。Overviewは入力特徴データを取り込み、それを特徴ごとに分析する。ゴールは、開発者がデータセットの特徴、分布、予期せぬ値をすばやく把握できるようにすることだ。Facets Diveはインタラクティブなツールで、開発者は特徴値に基づいてアイテムを多次元に分類することができる。

今回のリリースは、人間中心のAIシステムの先進的な研究と設計を推進する研究グループ、PAIR Initiativeの一環だ。彼らのゴールは、人と人工知能の相互作用をより生産的で楽しく公正にするために、テクノロジーを研究、発明し、優れたツールを作成することにある。彼らのツールを使うことで、エンジニアは機械学習システムをもっと理解できるようになり、その結果、誰もが人工知能におけるブレークスルーの恩恵を得られるようになる。

Facetsをインストールするには、 Facets Gitリポジトリをクローンする必要がある。Jupyter拡張をインストールすることで、Jupyter Notebooksにもビジュアライゼーションを追加できる。現時点では、Chromeブラウザでしか動かないが、今後解決されるだろう。

Facetsは、Tensorflowユーザーがすでによく使っているTensorboardを補強するものだ。Facetsはモデルの性能を分析することもできる。FacetsがMicrosoftsのビジュアライゼーションツールSandDanceと競合するのか、それとも、ビッグデータ解析のツールキットの補強になるのかは、まだわからない。

開発者はFacetsのデモサイトやGithubページで、その詳細を知ることができる。