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PortworxのEric Han氏が語るハイパーコンバージドコンテナ市場の現状

原文(投稿日:2017/07/07)へのリンク

ステートフルなDockerコンテナストレージとデータサービスのプロバイダであるPortworxが先日、Gartner Groupによって2017年の“Cool Vendor of Storage Technology”に選ばれた。InfoQでもこのテクノロジを確認してみたが、まさにクールそのものだ!

PortworxのPX-Seriesは、DevOpsで最も一般的な5つの課題 – 永続性、高可用性、自動化、セキュリティ、インフラストラクチャ – に対処するもので、DevOpsの開発から運用への移行を可能にするための、さまざまな機能を提供する。サポート対象とするユースケースは次のようなものだ。

  • リレーショナルおよびNoSQLデータベース
  • JenkinsやBambooなどのCI/CD
  • HadoopやSparkなどのビッグデータ
  • WordPress、Drupal、Joomlaなどのコンテンツ管理
  • Mesosphere、Elastic、Hadoop、KafkaなどのDC/OS

先日リリースされたバージョン1.2では、“Portworxコンテナボリュームの完全コピーまたは差分コピーを取得し、選択したクラウドプロバイダに自動的にアップロード可能な”ユーティリティである“Cloud Snap”が導入されている。PortworxはKubernetesMesosphereDockerRancher上にインストールすることができる。

Portworxの説明によると、

PortworxはDevOps用に設計された、ステートフルコンテナのためのソリューションです。インフラストラクチャ上のデータベースなどのステートフルサービスを、KubernetesやMesosphere DC/OS、Docker Swarmなどのコンテナスケジューラで管理することが可能になります。Portworxは、データベースなどステートフルなサービスをコンテナ化された運用環境で実行する際にDevOpsチームが抱える、永続性、高可用性、データ自動化、複数のデータストアとインフラストラクチャのサポート、セキュリティという、最も一般的な5つの課題を解決します。

同社プロダクト管理担当副社長でGoogle Kubernetesの創設メンバのひとりであるEric Han氏が、同社が目指すハイパーコンバージドコンテナのマーケットと、コンテナ化されたデータベースを扱う上でDevOpsが直面する問題について語ってくれた。

InfoQ: Portworxに来てどれ位になりますか?現在の役割についても教えてください。

Eric Han: Kubernetesのバージョン1.0をリリースした後、2年前にPortworxに来ました。エコシステムが急速に変化しているのは、当時と変わっていません。

複数のコンポーネントを運用しようとするユーザは、さまざまなスケジューラやクラウド環境においてPortworxが実現するステートフルなコンテナによって、安心感を得ることができます。ユーザは (1)ステートフルコンテナの実現、(2)分散コンピュータの世界におけるデータ損失の防止、という2つの点で、Portworxを信頼しています。ユーザと共に過ごす時間の中で、私は長い間、彼らのコンテナやクラウドへの移行を支援する方法について考えてきました。そのエネルギの多くが当社のプロダクトロードマップに反映されています。私の最も重要な責務は、実現可能な機能に対して計略的な面から“No”と言うことですが、そうするべきではありません。

InfoQ: 開発段階から運用段階に移行する上で、パフォーマンス面などで問題はないのでしょうか?

Han: 運用段階でパフォーマンスの問題はありません。事前テストで実証済だからです。しかしユーザが、場合によっては自身の満足感のために、シームレスなフェールオーバの実証を希望することもあります。

実運用テストは数多く行なっています。標準的なテストはユーザと一緒に実施しますが、カスケードフェールオーバのような極端なテストを強く要求されることがあります。これは先行者であることのアドバンテージです。こういった先駆的ユーザの多大なエネルギが、すべてのユーザにとってメリットになるのです。

InfoQ: DevOpsに共通的な5つの課題という点において、競合するハイパーコンバージドコンテナ・プラットフォームに対してPortworxがユニークなのは、どのような点でしょうか?

Han: 当社を差別化している側面は3つあります。

  1. 運用の実証: 他のプラットフォームで導入1日目にデプロイ可能であったとしても、2日目から管理で苦労することは間違いありません。当社には他のどのベンダよりも多くの稼働実績があります。そこでの経験が、Portworxの非常に幅広いサービスに活かされています。
  2. スケジューラとの統合: クラウドネイティブなアプリケーションの運用を望むユーザなら誰しも、計算スケジューラを使って協調的にデータライフサイクルを管理したい、というニーズを持っているはずです。スケジューラによるデプロイとコンテナ配置に対するボリュームの自動調整、さらにはそれを数千台規模のノードに拡張可能なのは、当社をおいて他にありません。
  3. サービスの幅: 当社はレプリケーション形式でのデータ保護、マルチクラウドバックアップ、暗号化を提供する唯一のソリューションです。これらはすべて選択可能な機能ですが、併用することによって、ユーザはあらゆるワークロードで環境内を移動できるようになります。

InfoQ: ハイパーコンバージドコンテナ・プラットフォームの市場は、例えば今後5年間で、どのように発展するのでしょうか?

Han: これについても、ステートフルなコンテナを仮想マシンベースのインフラストラクチャにデプロイする作業が、ステートフルなコンテナを実運用環境で稼働させる上で大きな課題になるでしょう。今後3年間で、企業のクラウド移行、ハイブリッドによる効率化、さらにその先を支援するベンダが現れると思います。より専門的な企業の市場参入が楽しみですね。

InfoQ: Portworxの今後について教えてください。

Han: 過去数年の間、当社の製品は、クラウドやベアメタル、あるいは仮想マシンといった環境に関わらず、ステートフルなコンテナをより効率的に運用する手段をユーザに提供してきました。ストレージをクラスタ内に抽象化したのです。当社は現在、ステートフルコンテナのディザスタリカバリを最初に実現すべく、マルチクラスタ機能の構築に着手しています。どのようなものになるかは、今年末に予定されているバージョン2で明らかにしていきたいと思っています。

 
 

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