Microsoftは先日、Linux上で動作するAzure App Serviceの一般提供とWeb App for Containersのサポートを発表した。最近のMicrosoftは、開発者がアプリ及び技術スタックをAzureへ持ってくる際の選択肢を増やすことで、開発者へのリーチを伸ばしている。今回の発表で、開発者はWebアプリをプロビジョニングする際、OSとしてWindowsかLinuxを選べるようになる。また、人気のあるコンテナリポジトリからコンテナ化されたアプリケーションを取り込むことも可能になる。
開発者は、統合CI/CD、デプロイメントスロット、自動スケーリングといったAzure App Service機能を利用することができる。Microsoftによると、これまでに100万以上のクラウドアプリケーションがAzure App Serviceでデプロイされているという。
Microsoftはさらに技術スタックをサポートすることで、Azure App Serviceにもっとアプリケーションを呼び込もうとしているようだ。MicrosoftでPartner Director Program Managementを務めるNir Mashkowski氏は、次のように説明する。
皆さんのこれまでの投資が最大限生かせるように、Azureではこれからも選択肢を増やすことに投資していきます。LinuxにおけるAzure App Serviceのサポートは、そのための重要なステップです。
インフラストラクチャをプロビジョニングする際、開発者は、ASP.NET Core、Node.js、PHP、RubyのビルトインイメージをLinuxですべて利用できるようになる。Microsoftがプラットフォームの継続的なパッチ適用と保守の面倒を見るが、開発者はアプリケーションにSSHして、コマンドを発行することもできる。
Azure App ServiceのLinuxサポートに加えて、MicrosoftはWeb App for Containersも発表した。ここ数年、Microsoftはオープンソースのサポートを強化してきた。その一環として、彼らはAzure App Serviceにもオープンソース投資を拡大する。MicrosoftでPrincipal PM Managerを務めるApuva Joshi氏は、次のように説明する。
私たちは、Azure App Service内のLinux VMでネイティブに動くOSSワークロードをサポートするという目的で、こうした取り組みを始めました。その中で、相当数の顧客が、Docker形式のコンテナをAzure App Service Platformに持ってくることに関心を持っていることがわかりました。このことが、Web App for Containersによるシナリオに取り組む絶好の機会になったのです。
新しいWeb App for Containersを使うと、開発者は次のことが可能になる。
GitHubやDocker Hub、プライベートのAzure Container Registryにあるコンテナイメージをプルする。Web App for Containersは、コンテナ化されたアプリを所望の依存関係と共に、数秒でプロダクションにデプロイする。プラットフォームは自動で、OSのパッチ適用、キャパシティプロビジョニング、ロードバランシングの面倒を見る。
継続的デプロイメントには、Jenkins、VSTS、Mavenなどを利用することができ、Azure PortalやREST APIから自動スケーリングルールを設定することで、スケーリングを行うことができる。また、Azure App Serviceを使うことで、1つのAzureリージョン内もしくは複数の地理的リージョンにわたる高可用性を実現することができる。
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