先日のMicrosoft Igniteにて、AI関連サービスおよびツールのアップデートが発表された。今回のアップデートには、Azure ML Experimentation Service、Azure ML Model Management Service、Azure ML Workbench、Microsoft Cognitive Servicesの一般提供が含まれている。
MicrosoftはMachine Learningプラットフォームを大々的に導入しているようだが、サービスとしての機会を見出してきている。Microsoftでグループプログラムマネージャを務めるMatt Winkler氏は、次のように説明する。
私たちは数十億ものモデルをデプロイし、何十億もの要求に対応してきました。ところが、これまで数年間これを行ってきて、繰り返されるパターンがいくつかあることがわかってきました。顧客は私たちに、便利さを求めていると言います。しかし、モデルのデプロイのオプションを増やして、計算とデータをもっとコントロールできる必要があるとも言います。フレームワークに対する顧客のニーズは非常に多様ですが、モデルの管理とデプロイにも同様のことを求めています。
新機能によって、モデルの開発およびデプロイ方法を顧客がもっとコントロールできるようになり、顧客の抱えるギャップが解消されることを期待している。
画像のソース: https://myignite.microsoft.com/videos/55281
Azure ML Experimentation Service
Gitベースのチェックポイントおよびバージョンコントロールを用いて、ローカル実行であろうとスケールアップやスケールアウトの形であろうと、プロジェクトの依存関係とトレーニングジョブを管理する。さらにデータサイエンティストは、TensorFlow、Microsoft CNTK、SparkMLなどのフレームワークを自分で選択することができる。また、Microsoft Code、Visual Studio、Jupyter、PyCharmなど、お好みのツールを選択することができる。サービスはサーバーサイドの実行メトリクス、出力ログ、モデルも記録する。
画像のソース: https://myignite.microsoft.com/videos/55281
Azure ML Model Management Service
モデルをどこへどのようにデプロイしたいか、顧客にコントロールとフレキシビリティを提供する。Dockerを利用することで、顧客はモデルをオンプレミスやクラウドにデプロイできるポータビリティを得ることができる。
モデルのデプロイと管理は、HTTPエンドポイント経由で行われる。モデルのモニタリングとインサイトには、Application Insightsを使うことができる。ファーストクラスサポートには、SparkML、Python、Cognitive Toolkit、TF、Rが含まれており、CaffeやMXnetのようなツールをサポートするように拡張することもできる。
画像のソース: https://myignite.microsoft.com/videos/55281
Azure ML Workbench
AI開発のためのWindowsおよびMac OSX用ツール。PythonおよびJupyte環境のフルセットアップと、組み込みノートブックが含まれる。拡張された実行履歴と実験比較も提供する。Microsoftは、データサイエンス実験へのデータのインポートを簡単にするデータラングリングツールにも投資している。データラングリング機能にはデータのサンプリングと理解が含まれて、さらに変換を実行する。これは例によるデータ準備技術であるPROSEによって実現されている。
Microsoft Cognitive Services
MicrosoftはCognitive Servicesプラットフォームのアップデートも発表した。これにはText Analytics Serviceの一般提供が含まれている。開発者はText Analytics Serviceを使うことで、テキストからセンチメント、キーフレーズ、トピック、言語を検出することができる。
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