FacebookはReactのバージョン16をリリースした。バージョン16には、いくつかのうれしい機能と性能改善が追加されている。今回唯一違うのは、Reactが完全に書き直されたことだ。
FacebookのフロントエンドエンジニアであるAndrew Clark氏は、React 16のリリースをブログで発表し、フラグメントを返すrenderやエラー処理の改善などの新機能について紹介した。これらは開発者がきっと活用できる興味深い機能だが、React 16で最大のニュースは書き直されたことだ。
アーキテクチャの変更に関する記事で、Facebookでエンジニアリングマネージャを務めるSophie Alpert氏は「車のエンジン交換と少し似ています」と語る。
Reactの内部を完全に書き直しましたが、公開APIは本質的に変わっていません ... (Facebookを含む)何百もの企業がReactを日々プロダクション環境で使っているため、Reactで作られたコンポーネントを書き直すことなく、交換しなくてはなりませんでした。
チームはフィーチャーフラグを使うことで、非Fiberバージョンと並行してReact Fiberの作業を行った。ユニットテストとfacebook.comならびにmessenger.comのプロダクション環境における新規コードの実行を組み合わせることで、チームは徐々に欠陥を取り除いていき、新しいレンダラーの機能を向上させた。
もちろん、こうした大きな書き直しというのは完璧ではない。開発者は破壊的変更にぶつかる可能性がある。Clark氏は「影響があるのはまれなユースケースだけで、ほとんどのアプリは壊れないと思います」と言う。
React 16はnpm、yarn、UMDビルドから入手できる。InfoQでレポートしたように、バージョン16はMITライセンスになった。すぐにはバージョン16へ移行しない開発者は、再ライセンスを含んだバージョン15.6.2にアップグレードできる。
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