GoogleがAndroid Studio 3.0の安定版とAndroid Oreo 8.1のDeveloper Previewをリリースした。
Android Studio 3.0はもともとGoogle I/O 2017で発表されたが、その時点ではcanaryリリースであり、今回一般公開された。私たちが注目した新機能を以下に挙げる
- Kotlinのネイティブサポート。Kotlinファイルを新規作成したり、Javaコードを新言語に変換したりできる。Kotlinはうまくコミュニティに受け入れられているようだ。Realmのレポートによると、現在、開発者の約15%がAndroidプロジェクトにKotlinを使っており、もともとJavaで書かれたアプリの20%がKotlinで書かれているという。2018年末までに開発者の50%がKotlinを使っているとRealmは予測する。
- Gradle 3.0.0用プラグイン。特に多数のモジュールを含む大規模プロジェクトで、ビルド時間がはやくなる。
- Java 8の一部機能をサポート。ラムダ式、メソッド参照、型アノテーション、インターフェイスメソッド、アノテーション繰り返し。
- デフォルトのツールチェインは、JDK 8に付属するものだ。JackとRetrolambdaは廃止予定で、開発者は新しいツールチェインへの移行を促されている。
- Android ProfilerによってAndroid Monitorが置き換えられる。これはCPU、メモリ、ネットワーク利用をリアルタイムで計測するために使われる。サンプルベースのメソッドトレース、ヒープダンプのキャプチャ、メモリ割り当ての可視化、ネットワーク送信ファイルのインスペクトが含まれる。
- APK ProfilerはプレビルドされたAPKのプロファイルとデバッグに使われる。詳細については、ここを参照。
- Device File Explorerを使うことで、デバイス上のファイルを閲覧し、コンピュータに転送することができる。
- Android Instant Appsは2つのモジュールによりサポートされる。
- Android 8.0で導入されたアダプティブアイコンのサポート
- レイアウトエディタの改善
同時に、GoogleはAndroid 8.1 Developer Previewをリリースした。いくつかの新機能とともに、8.0に対するパフォーマンス改善とバグ修正が含まれる。
- Neural Networks API (NNAPI) は、Androidデバイス上で実行される機械学習コード向けのハードウェアアクセラレーションを提供する。モデル生成、コンパイル、実行をサポート。NNAPIは、アプリから直接使うのではなく、MLフレームワークやツールによって使われることを想定している。
- Notificationサウンドは1秒に1度に制限される。アプリケーションが制限以上のサウンドを生成しようとしても、追加のアラートは処理されない。
FEATURE_RAM_LOW
とFEATURE_RAM_NORMAL
という2つの新しい定数が導入された。これにより、開発者はRAMの小さなデバイスをターゲットにすることができる。SharedMemory
APIを使うことで、プロセスが別のプロセスにメモリゾーンを渡せるようになる。- 機能強化: Autofill、EditText、セーフブラウジング、WallpaperColors, Fingerprintなど。
Android 8.1を自分のデバイスで動かして、アプリケーションをテストしたい人は、Android Beta Programに登録する必要がある。このAndroidのバージョンに対応しているのは、一部のNexusおよびPixelデバイス、さらにはLG Watch Sportとエミュレータだけだ。
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