GoogleがAngular 5をリリースした。ビルドの最適化、インクリメンタルコンパイル、国際化サポートの改善などが追加されている。
Angular 5は、Googleが支持する人気Webフレームワークの新しいメジャーバージョンだ。ここでは、数ある新機能とパフォーマンス改善から、開発に影響を与えると思われるものを選んで紹介する。
ビルド最適化。 CLI 1.5は、デフォルトでビルド最適化を有効にしてv5プロジェクトを生成し、バンドルがより小さくなる。アプリケーションの一部をpure
とマークすることで、不要な部分を削除するときのTree Shakingに役立つ。また、Angular Decoratorがランタイムコードから削除され、コードがより小さくなり、ブートがより高速になる。
コンパイラ。 Angularコンパイラはインクリメンタルビルドをサポートし、Typescript変換を使うことで、実際のプロジェクトのテストでビルド時間を90%削減する。大きなプロジェクトの場合、コンパイル時間は2秒以下に短縮されるため、CLIの将来のバージョンでは、デフォルトでAOTが有効になるだろう。
ユニバーサルステート転送。 Angular 5にServerTransferStateModule
とBrowserTransferStateModule
が追加される。サーバーサイドレンダリングで計算されたステートをクライアントに転送するため、再度生成する必要がなくなる。
Domino。 AngularはサーバーサイドDOM実装のDominoをサポートし、サーバーサイドにより多くのコンポーネントJavaScriptライブラリのサポートを加える。
空白。 開発者はDecoratorもしくはtsconfig.json
のアプリケーションレベルにオプションを指定することで、コンポーネントの空白を保存するかどうかを選択できる。
国際化。 ブラウザ間の国際化サポートを改善するため、日付、数値、通過のための新しいPipeが用意され、Polyfillの必要がなくなる。I18n Pipeの使い方と、古い仕組みへの戻し方について、詳しくはここに書かれている。
最新のAngularには、いくつかの破壊的変更が含まれているが、Angular 1.xから2への切り替えのような問題はない。変更のひとつは、TypeScript 2.4.xへの依存だ。また、一部のコードセクションが廃止予定になっている。全ての変更については、リリースノートを読むことをおすすめする。
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