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re:Invent 2017で、AmazonはAmazon MQを発表するした。これは、AWSが運用するApache ActiveMQだ。Apache ActiveMQは、オープンソースで、企業向けにも利用できるメッセージブローカーであり、業界標準のほとんどのプロトコルに対応してしている。AmazonがActiveMQを選んだのもこれが理由だ。
AWSのチーフエバンジェリストであるJeff Barr氏は、ブログで次のように説明している。
マネージドなサービスとして、Amazon MQはActiveMQの管理とメンテナンスを行います。ブローカーのプロビジョニング、バッチ適用、可用性とメッセージの耐障害性のため障害検知とリカバリです。Amazon MQを使えば、ActiveMQのコンソールにダイレクトにアクセスできます。また、業界標準のAPIとメッセージングプロトコルでもアクセスできます。JMS、NMS、AMQP、STOMP、MQTT、WebSocketといったプロトコルです。標準を使っているメッセージブローカーであれば、どんなものでも、リライトせずにAmazon MQに移行できます。
Amazon MQはサーバにインストールする必要はない。AWS管理コンソール画面やAmazon MQ REST API、コマンドラインインターフェースを使って動的にプロビジョニングできる。Amazon MQコンソールを使えば、ブローカーの設定も簡単だ。名前を付けて、インスタンスタイプを定義して、配置モードとウェブコンソールからのアクセスのための認証情報を作れば、ブローカーの準備は完了だ。
re:InventでのAmazon MQサービスの発表のセッションで、AWSのブロダクトマネージャであるTrevor Dyck氏はAmazon MQの利点を発表した。
- 高可用性。プロダクションで起動するブローカーは、アクティブ/スタンバイ配置が保証されている。ふたつのアベイラビリティゾーンにふたつのブローカーインスタンスが構成され、ストレージの場所を共有した冗長構成になる。
- 安全。データが転送されるときは暗号化(TLS)され、メッセージストアで永続化されているときは暗号化されている。さらに、Amazon MQをデフォルトでAmazon VPCと統合すると、顧客は更なる安全のため、セキュリティグループを設定できる。
- 豊富なメッセージング機能。キュー、トピックス、分散トランザクション、メッセージの転送と永続化、メッセージサイズの上限、メッセージリテンションなど。
- 移行。既存のActiveMQからXMLベースのインポート機能を使って、移行できる。Amazonはメッセージストアのような構成情報は設定できないようにしている。Amazonが管理するからだ。
- 監視機能。ActiveMQには監視機能がないため、Amazon MQはCloudWatchが統合されており、ブローカー、トピック、キュー、プロビジョニングアラームなどのメトリクスと分析を提供する。
- 使った分だけ支払う。Amazon MQを使う場合、顧客は起動しているメッセージブローカーインスタンス、ストレージ、データ転送の料金を支払う。アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアのリージョンで利用可能。詳細な価格についてはこちら。
画像元: (スクリーンショット) https://www.youtube.com/watch?v=dCucC1SKkvI
さまざまなベンダ、パブリッククラウドのプロバイダが、メッセージブローカーを提供してしている。従来通り固定されたオンプレミスのインフラでクラスタ構成で提供しているものもある。クラウドでサービスとして提供しているのもある。AmazonはすでにAmazon SQSとAmazon SNSを提供し、顧客がクラウドスケールのアプリケーションを開発するのを支援している。既存アプリケーションを互換性を保ったままクラウドへ移行したいのなら、Amazon MQが良い選択肢だ、とAmazonは考えている。
画像元: (スクリーンショット) https://www.youtube.com/watch?v=dCucC1SKkvI
Amazon MQには多くの利点があるが、MicrosoftのAzure Service BusやGoogleのCloud Pub/Subのような他のクラウドサービスにも同様の利点がある。しかし、これらのサービスはAmazon SQSとAmazon SNSを念頭に置いて開発されており、ActiveMQのようなオンプレミスのブローカーをクラウドへ移行することはできない。
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