Android Things 6.1にLoWPANネットワークの設定と管理のサポートが入る予定だ。Googleによると、これでAndroid Thingsデバイスを効果的にエッジノードとして機能させることができるという。
LoWPANは、Low-Power Wireless Personal Area Networksの略で、低電力で限られたフォームファクタのデバイスが、Personal Area Networkを介してデータをワイヤレスで交換することを可能にするための推奨セットだ。通信に無線周波数を使用するが、WiFiやBluetoothの組み込みコストが許されないデバイスをカバーする。ドアロックや窓センサーといった家庭向け製品、産業用センサー、決済や医療目的のウェアラブルなどにぴったりだ。
Android ThingsのLoWPANは、新しいAPIという形でやってくる。このAPIを使うことで、以下のタスクを含む、ネットワークの設定と管理が可能になる。
- 近くのLoWPANネットワークのスキャン
- 特定のLoWPANネットワークへの参加
- 新しいLoWPANネットワークの作成
- 接続と状態変化のモニタリング
具体的には、Android ThingsはThreadネットワークを扱う。Threadは、セキュアでフォールトトレラントな低電力のメッシュネットワーク管理プロトコルであり、Alphabet、Samsung、ARMといった多くの大企業が支持している。Threadの実装は、Nestによるオープンソース実装OpenThreadによって提供される。OpenThreadはC++で書かれており、OSとプラットフォームに依存しないとうたわれ、現在のところ、Nordic Semiconductor nRF52840とZolertia Fireflyという2つの無線プラットフォームをサポートしている。
Googleによると、デバイスが他のピアデバイスと直接通信できることは、エッジノードを活用してデータソースの近くでタスク処理を実行する「エッジコンピューティング」を実現する上で重要だという。エッジコンピューティングには、クリティカルなアプリケーションの遅延時間を削減し、IoTデバイスが生成する膨大なデータを扱える見込みがある。
LoWPANはAndroid Things Developer Preview 6.1に含まれている。
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