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Microsoft は昨年8月に Event Grid を紹介したが、ついに一般提供された。Azure Event Grid は開発者が Azure で統一された方法でイベントを管理できるサービスだ。
Codit 社の Azure コンサルタントで Microsoft Azure MVP の Tom Kerkhove 氏は InfoQ に以下のように説明してくれた。
Azure Event Grid 導入は Serverless パズルの最後のピースであったため、大きなゲームチェンジャーとなる。非常に単純に自身のクラウドソリューションに拡張ポイントを提供し、イベントを登録したりサードパーティーと自身のプラットフォームとの統合が容易に可能だ。
Azure Event Grid の開発者はイベント処理をするリアクティブなアプリケーションを構築できる。 Storage BLOB イベント、Azure サブスクリプションのプロビジョニング通知、IoT デバイス信号、またはカスタムイベント等でも利用できる。変更に対してアプリケーションにサービスを継続的なポーリングが不要になったことが同サービスでの利点となる。今では、イベントを受信後すぐに継続可能となる。 Microsoft の Director of Compute である Corey Sanders 氏は Azure ブログポストで Event Grid の一般提供をアナウンスした。
Microsoft のパブリッククラウドサービスに制限されることなく、オンプレミスや他クラウドであっても Azure のネイティブイベントに対して最新のアプリケーションを構築可能となる。これは Azure Event Grid 独自のものだ。
さらに、Azure Event Grid はサーバレスのサービスである。したがって、毎秒何百万のイベントを処理するため動的に拡張される pay-as-you-go モデルを提供し、99.99% の可用性を保証する SLA を備えている。さらに、イベント配信向けに Exponential BackOff を利用した24時間リトライポリシーを提供する .NET SDK、Node.js SDK、Python SDK のサポートに加え、Java SDK、Go SDK、Ruby SDK のサポートを予定だ。
Event Grid の概念はソース(パブリッシャー)から発せられるイベントを中心に展開しており、イベントスキーマに準拠した Azure サービスまたはサードパーティのソースとなる。Azure のイベントパブリッシャーには IoT Hub、Storage、最近追加された Event Hub が含まれる。その後、イベントは Event Grid 内のトピックに送信され、各トピックは一つ以上のサブスクライバ(イベントハンドラ)となる。 トピックはイベントパブリッシャでの設定、カスタムイベント向けのカスタムトピックにも設定可能だ。最後にイベントハンドラはイベントに反応し処理を実行する。Azure のイベントハンドラには Function、WebHook、Event Hub が存在する。
Image source: https://azure.microsoft.com/en-us/blog/announcing-the-general-availability-of-azure-event-grid/
Microsoft はパブリッシャとハンドラの数を増やす予定だ。Event Grid のプロダクトオーナーとして活動している Principal Program Manager Lead の Dan Rosanova 氏は InfoQ に次のように語っている。
Azure Event Grid はサーバレスの実現を約束する。アプリケーションに対してクラウドコンポーネントを組み合わせる方法を全く変えることができる。 今後、Azure サービスをさらに搭載し、Azure や Microsoft を超え、サービス、クラウド、組織間でのイベントドリブンのシナリオを実現していく。
Azure Event Grid の利用により、新アーキテクチャの可能性が立ち上がる。Windows Azure Service Bus 向け Microsoft PM チームのテクニカルリードである Clemens Vasters 氏は InfoQ に次のように語っている。
クラウドプラットフォームやアプリケーションの新アーキテクチャの可能性を秘めており、Event Grid は注目を集めている。Event Grid はサービス間の情報フローを接着することが可能であり、Event Grid は既存サービス機能の拡張も可能だ。Azure Storage BLOB アカウントで発生したイベントに対し Azure Function を追加することで、同 Storage アカウントをフォーマット変換、サムネイル、自動タグ付けなどが可能なフォトライブラリにすることができる。機能追加することでスマートなファイルシステムを作成できたが、ビジネスアプリの場合も同様であり、数週間しか実行されない既存のソリューションにも戦術的な拡張を追加できる。次のトレードショー向けに全セールスリードに招待状を送った後、システムに追加された新しいセールスリードも招待状を受信しているかを確認したうえで招待状を得ることができる。“new sales lead” イベントを追加することで、ショーまでの数日に戦術的な拡張が可能となるだろう。コアアプリケーションとの統合に影響を与えることなく機能削除が可能となり、これは非常に強力だ。
Azure Event Grid は アメリカ、ヨーロッパ、アジアの各リージョンで利用可能であり更に拡張予定だ。さらなる詳細はEvent Grid Pricingで確認可能であり、Azure Event Grid サービスの全ドキュメントはMicrosoft Documentation サイトで利用可能だ。
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