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IEEEは毎年、次年度のテクノロジトレンドのトップ10を発表している。2018年のリストには、人工知能とマシンラーニングに関する複数のトピックがあげられた。IEEEが選んだ2018年の最もホットなトレンドは、ディープラーニングだ。
ニューラルネットワークは、レイヤの概念を通じて特徴を抽出する。 これら複数のレイヤのアウトプットを組み合わせることで、より深いレイヤからより高度な洞察をデータから得ることができる。これがディープラーニングの中心的な概念だ。ディープラーニングアプローチは昨年、イメージ処理、テキスト分析、音声認識などのさまざまな分野で、これまでの基準線を突破した。InfoQでは現在、Srini Penchikala氏の記事“TensorFlowとKubernetesでGPUを利用したワークフローを構築する”、Michael Stiefel氏の“パネルディスカッション — AIの未来”、Dylan Raithel氏の“Appleはどのようにして手書きの漢字をリアルタイム認識しているか”などで、ディープラーニングの状況と業界リーダの考えを模索している。
ディープラーニングとAIおよびMLを取り巻くトレンドをさらに深く探求すべく、InfoQの主催で近く開催される2つのカンファレンスでは、ディープラーニング、自動運転アーキテクチャなどの革新的進歩、マシンラーニングモデルのための特徴抽出などを取り上げている。QCon London(5月5~7日)はウェストミンスター地区に戻って12年目を迎え、SWEのための初のAI/MLソフトウェアカンファレンスであるQCon.ai(4月10~11日)がサンフランシスコのベイエリアで開催される。いずれのカンファレンスでも、SWEがデータ中心のスキルセットを学び、進歩し、強化することを目的に、各界から選ばれた著名なエンジニアたちによる講演が行われる。
QCon Londonは、QCon.aiよりも広範な話題をカバーする(Londonでは複数のトピックにわたって、18の学際的なトラックが実施される)他、Eric Horesnyl氏(streamdataio CEO)によるAI専用トラック“The Practice & Frontiers of AI”もフィーチャーされている。AIトラックの講演では、金融取引の世界でのマシンラーニング適用に対するHoresnyi氏の知見から、さまざまな話題が提供される予定だ。さらに、100を越える講演のスケジュールの中で、ディープラーニングを取り上げたプレゼンテーションが行われる。例えば、
- “Neural Networks Across Space and Time”、ディープラーニングの活用 (Dave Snowden, VMWare SWE)
- “Fuelling the AI Revolution with Gaming”, AIの目的から見たNVidia GPUコンピューティングプラットフォーム (Alison Lownes, NVidiaデベロッパアドボケート)
- “Architecture of Self-Driving Car”, プラットフォームとしての自動運転車のアーキテクチャ (Matt Ranney, Chief Architect @Uber)
- “Maze Runner”, 強化学習について (Katherine Beaumont, MLコンサルタント)
もうひとつのAI/MLカンファレンスであるQCon.aiは、InfoQが始めてプロデュースするマシンラーニングと人工知能の年次カンファレンスで、“開発者のためのAI(Applied AI for Developers)”というキャッチフレーズが付けられている。日常的な業務を効率化する上で、マシンラーニングとAIを適用する必要性を感じているSWEのためのカンファレンスと位置付けらたQCon.aiは、アプリケーション開発におけるユースケースをよりよく理解するためのカンファレンスであり、Stitch Fix、Google、ebay、Uber、Stripe、その他の企業から講演者が参加する。
QCon Londonよりは小規模ながら、QCon.aiの特徴は、マシンラーニングや人工知能、データエンジニアリングに完全に特化したカンファレンスであるだ。熟達したMLショップによる講演(比較的短時間の集中的な講演と、より長いケーススタディ指向の講演)、イノベータによるパネルディスカッション、思想的リーダによる基調講演、この世界で認められたエンジニアたちによるAMAなどがスケジュールを埋め尽くす。
QCon.aiには、専門トラック“Deep Learning Application & Practices”を含む8つのトラックが用意されている。Supranamaya Ranjan氏(Coinbaseエンジニアリングディレクタ)のホストによるディープラーニングのトラックでは、IEEEが2018年の最もホットなトレンドに選んだテクニックを活用するための方法に焦点を当てる。さらにBrad Klingenberg氏(StitchFixデータサイエンス担当副社長)が、シーケンシャルデータとMLのオペレーション適用に関する2つのハーフトラックをリードする。その他にもQCon.aiは、GoogleのHolden Karau氏による“End-to-End ML Without a Data Scientist”、Mikhail Kourjanski氏(Paypalリードデータアーキテクト)とGurinder Grewal氏(PayPalリスクチーフアーキテクト)の論じる“Data Pipelines for Real-Time Fraud Prevention at Scale”、Anthony Navarro氏(Udacityロボティックスおよび自動運転担当プロダクトリーダ)とJendrik Joerdening氏(Akka Germanyデータサイエンティスト)が短期間で自走式レーシングカーを開発した方法についての詳細公開など、注目の講演が目白押しだ。
QCon.aiの大きな特徴はコードラブ(codelab)だ。一般的な講演やパネル、AMAに加えて実施されるコードラブでは、AIツーリングを実際に試す機会の提供と質疑応答の実施、コードの複雑な部分の解説、あるいは自身のユースケースに関するラブ内のクリエータとの対話などが、参加者に提供される。
Andrew Ng氏(元Baiduチーフサイエンティスト、Coursera共同創設者、Stanford副教授)によるCourseraの人気コース“Neural Networks and Deep Learning”(最新のエディションは1月15日開始)では、マシンラーニングを新時代の電力と呼んでいる。Ng氏は以前、1世紀前の蒸気機関に置き換わった電力が、いかに交通や製造、農業、医療を変えたかについて説明したことがある。電力は私たちの社会を、私たちが現在知っている社会に変えた。人工知能にも同じように社会を変革する可能性がある、というのが氏の考えだ。
マシンラーニングは注目すべきトレンドのひとつです。ディープラーニングとGoogleが実現したクールなものについてはご存知だと思いますが、企業用アプリケーションプロダクトのオーナもまた、これらの機能の多くを求めていると私は思います。簡単なことではありませんが、マシンラーニングは間違いなく、ソフトウェアエンジニアが今、習得すべきスキルなのです。
- Sander Mak、Luminis Technologyシニアソフトウェアエンジニア、“Modular Java Development in Action”著者、QCon London 2018講演者
QCon LondonとQCon.aiはいずれも、AIおよびML変革の中心的トピックを取り上げた、2018年開催のソフトウェアカンファレンスである。ディープラーニングのようなAIとMLのトピックは、SWEが自身のスキルセットに追加すべきスキルになりつつある。この2つは、SWEがAIの習得を開始ないし向上させる方法の一例である。
QCon LondonとQCon.aiは、いずれも参加者登録を開始している。QCon Londonについては、1月27日までに登録すれば、価格が1,569ポンド(あるいは全チケット価格から300ポンド値引)になる。第1回QCon.aiのチケットは、1月17日までであれば1,695ドル(または全チケット価格を100ドル値引)で購入が可能だ。詳細はinfo@qconlondon.comあるいはinfo@qcon.aiに電子メールで問い合わせてほしい。
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ディープラーニングは、QCon London 2018が取り上げる中核的なトピックだ。“The Practice & Frontiers of AI”という専用トラックやDave Snowden氏(VMwareスタッフエンジニア)の講演“Neural Networks Across Space and Time”によって、QCon LondonはAIへの道を確かなものにする。
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