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MicrosoftがmacOSとLinuxへQuantum Development Kitを展開

原文(投稿日:2018/02/26)へのリンク

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昨年12月にQuantum Development Kit を開発者に展開してから、Microsoftは初のメジャーアップデートを発表している。macOSとLinuxのサポート、Pythonとの相互運用性などがある。

Microsoftの量子ソフトウェアマネージャであるJeff Henshaw氏によると、MacとLinuxにおける開発のサポートは、かねてから要望の高い機能だったという。Visual Studio Code用のQuantum Development Kitにより、両プラットフォームでQ#がVisual Studio Codeの中に統合される。既に.NET Core SDK 2.0が自身のシステムで利用可能であれば、Q#開発キットのプロジェクトテンプレートがインストール可能である。関連サンプルは以下を実行することで入手可能だ:

$ dotnet new -i "Microsoft.Quantum.ProjectTemplates::0.2-*"
$ git clone https://github.com/Microsoft/Quantum.git
$ cd Quantum
$ code . #this will setup Visual Studio Code
$ cd Samples/Teleportation/
$ dotnet run

コードサンプルに併せて、MicrosoftはMITライセンス下にあるQ#の標準ライブラリからいくつものライブラリをオープンソース化した。これにより開発者はMicrosoftがより厳格なライセンスで公開していたコードを勉強できるようになるだけでなく、再利用できるようになる。

Henshaw氏によると、Q#ランタイムとMicrosoftの量子シミュレータの統合はコードの編集から量子シミュレーションまでの一貫した経験、グラフィカルな表示を含む結果分析をすべてのプラットフォームにおいて可能にするという。

加えて、Microsoftの量子リポジトリはPythonからQ#コード、またその逆も呼び出せるPythonの相互運用パッケージのプレビューを含んでいる。Henshaw氏はPythonが直接Q#の機能を呼び出す方法をデモし、Pythonの相互運用パッケージはシームレスにシミュレータを初期化し、リクエストされたいくつものイテレーションのシミュレーションを実行する。興味深いことに、Pythonの相互運用性はJypyter Notebook内部からでも稼働する。Henshaw氏はこの様子も見せた。Python/Q#を実装することで、Microsoftは独自の量子プラットフォームのためにPythonを利用して行われてきたすべての量子研究を活用しようとしている。

最後に、Microsoftの新しいシミュレータは、特に20かそれ以上の量子ビットを対象としたシミュレーションで、4-5倍の速さのシミュレーションに改善されたパフォーマンスを提供しているとMicrosoftは述べている。

Microsoftは2017年に量子コンピューティングプラットフォームのプレビューについて発表しており、当初はトポロジカル量子の考えを中心に据えていた。トポロジカル量子はトポロジカルな構造で、ローカルにではなくグローバルに情報を保存することができる。これはトポロジカル量子コンピュータの信頼性と拡張性の観点からして有利である。

 
 

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