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Amazon S3は先頃、サービスのアップデートを行い、新しいストレージクラスであるS3 One Zone-Infrequent Access (Z-IA) Storage ClassとS3 Select機能の一般提供を開始した。S3 Selectはデータのサブセットを従来より短時間で取得可能にする機能であり、新しいストレージであるOne Zone IAクラスは、頻度の低いデータを取得するための廉価なオプションである。
AWSチーフエバンジェリストのJeff Barr氏は先日のAWSブログ記事に、今回のアップデートについて、Amazon Simple Storage Server(S3)のデータ保存および取得を発展させるものだ、と記している。今回のアップデートで一般供用されるS3 Selectは、標準的なSQL構文を使ってオブジェクトから必要なデータのみを抽出可能にするAmazon S3の新機能で、パフォーマンスの向上とコスト削減というメリットがある。さらにS3 Selectは、すべてのAWSリージョンで提供され、AWS SDK for Java、AWS SDK for Python、AWS CLIから利用できる。料金はスキャンしたデータと取得したデータに基づいて決定される。
イメージ引用: https://aws.amazon.com/blogs/aws/s3-glacier-select/
新設されたS3 Z-IAクラスは、既存のStandard-IAストレージクラスよりも安価なクラスだ。頻繁に必要としないデータを保管する場合には、S3 Z-IAが安価な選択肢のひとつになる。さらにデータは、単一のAWSアベイラビリティゾーン(AZ)に、他のS3クラスと同様のほぼ100パーセントの耐久性を持って格納される。ただしAZの物理的損失に対するレジエンスはない。S3 One Zone-IAストレージが利用可能なのは以下の場合だ。
- 新しいオブジェクトをアップロードしたい場合
- 旧バージョンのオブジェクトを所定日数後にOne Zone-IAに移動する、というライフサイクルルールにオブジェクトを適用させたい場合
- 既存オブジェクトのストレージクラスを変更する場合
One Zone IAクラスによって、AWSユーザがデータを格納する選択肢がひとつ増える。可用性、保持性、サイズ、レイテンシ、あるいはコストのいずれかの要件に基づいて、適当なS3 Storageクラスの選択が可能になる。Amazon S3、AWSのバイスプレジデントであるMai-Lan Tomsen Bukovec氏は、Business Wireの記事で次のように述べている。
当社は他にも、アクセス頻度の高くないオブジェクト用の高耐久性ストレージとしてのAmazon S3 Standard-IA、耐久性の高いアーカイブストレージとしてのAmazon Glacierのようなストレージティアを提供しています。これは当社が、ユーザの持つデータはさまざまであり、ニーズもさまざまであることを理解しているからです。Amazon S3 ZI-IAは、アクセス頻度の低いオブジェクト用のストレージが必要だが、複数のアベイラビリティゾーンを使うほどの堅牢性は求めていない、かつ、Aamzon S3最廉価のストレージを採用してコストセーブしたい、というユーザには理想的です。
イメージ引用: https://www.cloudberrylab.com/blog/amazon-s3-storage-classes-explained/
S3 Z-IAの提供に向けて、ユーザからの明確な反応がある。例えば、大手オンライン小売業で、パーソナライズされた高品質なプロダクトやサービスを提供するメーカでもあるShutterfly, Inc.は、S3を活用し、S3 Z-IAを歓迎している。CTOでシニアバイスプレジデントのSatish Menon氏も、同じBusiness Wireのアーティクルで発言している。
数十億というユーザの写真を管理する上でAWSの利用度が高まるに伴い、Shutterflyはますます、AWSストレージの複数ティアの提供する高い堅牢性と可用性、セキュリティの恩恵を受けるようになっています。操作上の効率性とユーザ写真の保護の両立を可能にするS3 Z-IAに、私たちは大きな期待をしています。
2つのアップデートはいずれも、S3 Cloud Objectストレージがユーザに提供する価値と柔軟性をこれまで以上に高くする。
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