企業が2016年4月14日から、EUのGeneral Data Protection Regulation (GDPR)ルールの準備を整えているが、その多くが締め切りに迫られている。現在ヨーロッパでは利用できないさまざまなサービスがある。
PinterestのニュースクリッピングサービスInstapaperは、最も注目されている例の1つである。EUユーザは先週金曜日から、そのプラットフォームへのアクセスが禁止されている。Pinterestは、これが一時的な措置であり、「できるだけ早くアクセスできるようにする」ことをユーザに電子メールで伝えた。
「それはあまりにも突然の知らせでした」と、サービスの責任者であるBrian Donohue氏がツイートした。「対応作業の範囲を過小評価し、締め切りまでに完了することができませんでした。これはやらざるを得ない代替策でした。」
残念ながら本当です。私たちは、EUユーザのためにできるだけ早く解決し、サービスを再開するために努力しています。https://t.co/phwVR5MqEJ
— Brian Donohue (@bthdonohue) 2018年5月24日
Donohue氏は、サービスがどのように違反しているのかの詳細は述べていない。
Unroll.meは、電子メール受信ボックスの不要なメッセージを片づけるサービスである。このプロダクトでは、一時的にEU顧客へのサービスを停止しており、アカウントが削除された。
映画やTVのレビューアプリ「Stardust」はそのサービスを終了した。EU版のGoogle PlayやAppleのApp Storeから恒久的に製品を削除し、EU住民の記録をすべて削除した。「EUの口座を完全に削除しないと、EUの住民に関するデータを保管することになり、GDPRの法律を遵守する必要があります。残念ながら、単純にEUの口座を一時的にブロックまたは凍結するということはできません。」と同社は述べている。
スタートアップとして、Stardustにはこれらを満たすための財務的リソースと人のリソースがありません。私たち5人の小規模なチームは、日々の作業をすべてストップしなければなりませんでした。それは、顧客サポート、アプリの安定性管理、コミュニティ標準の監督と維持、製品の開発、成長のためのマーケティングといったスタートアップとして生き残るためのものです。
さらに、GDPRには、要件が満たされていないと、法外な金銭的罰則が課せられます。
私たちの規模では、これらの組み合わせはコミュニティにとって有害であり、当社にとっては致命的となる可能性があります。
Stardustが指摘しているように、多くの企業にとっての問題の1つは、GDPRの違反に対する罰金が相当に大きいことである。売上高の最大4％である。このルールを解釈することは多くの企業にとって困難なことでもある。Anne Currie氏がInfoQのポッドキャストで主張したように、この組み合わせが多くの企業が情報を共有するのを躊躇させている。「誰もが侵害しているかしれないと非常に恐れているため、議論が奨励されるよりも、議論を遠ざけてしまう恐れがあると思う」と彼女は述べた。
一方、オーストリアのプライバシー活動家Max Schrems氏が率いるヨーロッパのプライバシー保護団体noyb.euは、Facebook、WhatsApp、Instagram（Facebookが所有）とGoogleに対して、金曜日に4件の苦情を申し立てた。この訴訟では、Facebookに対して39億ユーロ、Googleに対して37億ユーロ（合わせて約88億ドル）を要求している。GoogleとFacebookの両方がGDPRに準拠する新しいポリシーと製品を公開しているが、Schrems氏の訴えでは、これらのポリシーは消費者に選択肢を与えていないと主張している。FacebookとGoogleが膨大な量のデータを収集することに同意するか、またはそのサービスを削除することができる。
GDPRは、サービスにとって厳密に必要なデータ処理は明確に許可しています。しかし、そのサービスの他に、広告のためにデータを使用したり、データを販売したりするには、ユーザが自由に選択できるオプトイン同意が必要となります。
Max Schrems：「それは簡単です。サービスに厳密に必要なものは、同意のボックスをもう必要としません。それ以外のものについては、ユーザは「はい」または「いいえ」と言う選択肢が必要です。
InfoQは、GDPRを詳しく調べられるeMagを公開している。
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