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カリフォルニア州マウンテンビューのShoreline Amphitheatreで昨日から開催されているGoogle I/Oは、数年ぶりの3回目を迎えた。ほぼ完璧な天気の中、Googleの年次主要開発者会議から新しい情報を得るために7,000人が出席した。主要な事項は次の通りである。
- AIは、近い将来にGoogleが重点的に取り組む予定のものの最優先課題である
- Googleアシスタントは成熟しつつあり、企業からの強い支持を得ている
- 今後リリースされるAndroid Pの主なテーマには、Intelligence、Simplicity、Digital Wellbeingである
GoogleのCEOであるSundar Pichai氏が40分間のプレショーの後に会議の開催を宣言した。プレショーでは、ニューラルネットワークを使って新しいサウンドを生成する音楽シンセサイザーであるNSynthが展示された。また、Shorelineにいる人や世界中の人々が共有スペースに対象を描くことができるリアルタイムかつインタラクティブなワールドキャンバスであるWorld Drawを展示された。
今年に入ってからタウンホールで講演したPichai氏は、「AIは人類が取り組んでいる最も重要なものの1つである。これは、電気や火よりも深いものです」と述べた。人工知能と機械学習は会議中の共通テーマであり、ML Kit、TPU 3.0、さらに強力なGoogle Assistantの発表があった。しかし、Pichai氏は先日、Googleがモバイル中心からAI中心への移行を強調し続けている一方、AIによって起こりうる懸念があることを認識している。「私たちは、慎重に細心の注意を払って先へ進める必要があり、この権利を得る責任を重く受け止めている。」
ML Kitは、AndroidおよびiOS開発者を対象とするFirebaseで利用できるSDKである。SDKはデバイスについているカメラを活用して、テキスト認識、顔の検出、ランドマークの検出、バーコードのスキャン、画像のラベル付けの5つの機械学習モデルを備えている。このキットは、オンライン版とオンデバイス版で提供される。クラウドベースのML Kitはインターネット接続が必要であるが高精度を提供できる。一方、オンデバイスバージョンは、正確性は低く、デバイスの処理能力にも依存するが、データをオフラインでローカルに保持する。
AI企業に移行するためにGoogleは、2016年のGoogle I/OでTPU (Tensor Processing Unit)を発表した。TPUは、Google翻訳、Googleフォト、ストリートビューなどのGoogleサービスのニューラルネットワーク計算を可能にする基盤のエンジンである。昨日(Google I/O 2018で)、TPU 3.0が世界中に向けて発表された。TPU 3.0は、旧バージョンより8倍強力な次世代チップである。Pinchai氏によれば、このチップは100ペタフロップ(ペタフロップは1秒あたり1000兆(1兆の1000倍、別の表現では10の15乗)の浮動小数点演算に等しい演算スピードの単位である)で演算処理をすることができる。
TPU 3.0の力を使って、Pinchar氏は、Google Assistantがほぼ完璧に人間の代わりに予約をとるデモを行った。このデモでは、Googleのアシスタントが地元の美容師に「火曜日の朝、10時から12時の間に散髪の予約をする」電話をする。このデモの精度はほぼ完璧であり、観客を驚かせた。「中小企業の60%にオンライン予約システムがない」。Pinchar氏はAIが助けてくれると感じている。
Googleアシスタントは開催日を通して重要な役割を果たした。Googleアシスタントは、5億台以上のデバイス、5,000台以上の接続された家庭用端末、40種類以上のカーブランドで使用可能になり、その努力を継続している。Googleは昨日の基調講演で、6つの新しい声を発表した(今年後半に発表したJohn Legendを含む)。Continued Conversationと呼ばれる機能で「OK、Google」と言い続ける必要はないが、文脈を保ったままデバイスとのやりとりを継続できる。そして、Pretty Pleaseと呼ばれる家族のための機能もある。ユーザからのフィードバックによると、Google Assistantは子どもたちに直接指示を求めすぎていると家族が感じている。Pretty Pleaseを有効化することで、好ましい行動を褒め、同じ行動を繰り返させる訓練が提供され、アシスタントは丁寧な会話を理解し、推奨する。
Androidは、強力で柔軟なオープンモバイルプラットフォームを構築するという考えから始まった。マシン学習を活用して、Android Pはその使命を継続する。Adaptive Batteryは、GoogleがDeepMind社でそのチームとパートナーとなった後に導入された新機能である。この機能は、最も多く使用するアプリやサービスにのみバッテリ電力を優先的に割り当てる。同様に、Adaptive Brightnessは、過去の動作に基づいて、周囲の明るさをどのように設定するのが好みかを学習し、自動的に明るさを調整する。
新しいダッシュボードは、携帯電話上で何に時間を費やしているかを理解するのに役立つ。App Timersは、指定のアプリを使う時間が長すぎる場合に、そのことを優しく教えてくれる。さらに、くつろぎモードは、夕方に設定可能な時間以降は、画面を灰色にする。これらはすべて、デジタルによって生活を豊かにするためのGoogleの取り組みの一部である。これらの機能はすべて、昨日からAndroid P Betaで利用可能である。開発者はhttp://android.com/betaにアクセスすることで、特定の端末上でAndroid Pにアクセスできる。
残りの日を通して、多くのセッション、コードラボ、オフィスアワー、アプリレビューがそのトピックに関するものであった。今年の出席者へのギフトは、Google Home MiniとAndroid Thingsスターターキット(Android ThingsはBetaを卒業した)であり、参列した開発者は自宅に持ち帰って、学んだレッスンを利用できるようになった。
朝の基調講演では、他にも次のような発表があった。
- AIを活用した写真で、色付け、明るさ補正、回転推奨、写真内の人の認識/共有などの機能を実現できる
- Googleアシスタントがマップを見て「キムに私が15分遅れて走っていることを知らせる」ようなことを実現できる
- AIを活用した強力で新しい体験として、ユーザは気になるニュースの最新状況を常に知ることができる
- カメラとマップを活用したより強力な体験として、歩いている間にすぐにナビゲーションを見つけることができる
会議は、Shorelineの円形劇場で午前8時30分(PDT)に再開する。ライブビデオをオンラインで見ることができる。
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