2017年10月末、MicrosoftはAzureにおけるマネージドKubernetesサービスであるAKS (Azure Container Service)のプレビュー版を発表した。現時点では、約7カ月後にAzureのこのサービスが一般向けに利用可能となる。そして、他のクラウドプロバイダーが提供する、競合となる多くのマネージドkubernetesサービスの中に飛び込む。各プロバイダは、異なる機能と異なるデプロイメントロケーションを提供している。
AKSのリリースに伴い、Microsoftは、Australia East、UK South、West US、West US 2、North Europeを含む5つの新しいリージョンでサービスが利用できるようした。リリースについてのブログ記事では、Microsoft Azureの著名な技術者であるBrendan Burns氏は次のように述べている。
これらすべてのリージョンでAKSを使用することで、世界中のユーザや世界中のアプリケーションで、本番環境のKubernetesアプリケーションをデプロイおよび管理できます。その際に確実に、Azureのエンジニアが顧客のフルマネージドKubernetesクラスタのための継続的な監視、運用、サポートを提供されます。
AKSのGAリリースには、すべてのリージョンで利用できる一連の新機能が含まれる。新機能には、Kubernetesのロールベースのアクセス制御(RBAC)、Azure Active DirectoryベースのID、既存のカスタム仮想ネットワークにクラスタを展開する機能が含まれる。
MicrosoftはKubernetesコミュニティに貢献し、Kubernetes向けのツールの領域を一般に広めた。Azure Friday episode - Azure Kubernetes Service (AKS) GAで、Burns氏が次のように述べた。
スキルレベルに関係なく、このテクノロジは開発者にとって親しみやすく、利用可能であることが重要です。私のチームの一部は、オープンソースのツールを開発することにかなり専念しています。これによって、Kubernetesをどこで実行していても簡単に使用できるようになります。
またBurns氏は次のようにInfoQに述べている。
私たちはHelm(私たちはトップレベルのCNCFプロジェクトになることを嬉しく思っていました)、Draft、Brigade、KubernetesのVS Code拡張、今後のエキサイティングなプロジェクトなどのオープンソースツールの開発を続けています。
さらに、MicrosoftはAzure Container Instanceのような革新的なテクノロジを使用して、VMを使用しない環境でKubernetesの管理を実現する、仮想kubeletの開発に、業界横断で取り組んでいる。
多くのパブリッククラウドプロバイダがこのサービスを提供しており、AKSはクラウド上の唯一のマネージドKubernetesサービスではない。最近のニュースで、InfoQは、Microsoft、Amazon、Googleの「Big Three」パブリッククラウドプロバイダからのKubernetesサービスの比較を報告している。Google Kubernetes Engine(GKE)、Kubernetes向けのElastic Container Service(EKS)、AKSは、ワーカーロールのプロビジョニングやアップグレードの管理など、いくつかの側面が異なる。
リリースに関する同じブログ記事で、Burns氏は、AKSは現在3大陸の10のリージョンで利用可能であり、Microsoftは今後数ヶ月でさらに10のリージョンを追加する予定であると述べている。さらに、Burns氏は、マネージドKubernetesサービスは無料であると述べている。つまり、サービスの管理プレーンおよび制御プレーン部分には追加料金はかからない。ただし、MicrosoftはLinuxまたはWindowsベースのAzure仮想マシンの使用に料金を請求する。また、静的または動的IPアドレスの使用に関連するコストがある。価格の詳細は、AKS価格ページとIPアドレス価格ページで確認できる。また、価格計算ツールは、かかる可能性のあるコストについての見識を得ることができる。
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