BT

最新技術を追い求めるデベロッパのための情報コミュニティ

寄稿

Topics

地域を選ぶ

InfoQ ホームページ ニュース Bob McWhrter氏に聞く - WildFly SwarmからThrontailへの名称変更について

Bob McWhrter氏に聞く - WildFly SwarmからThrontailへの名称変更について

原文(投稿日:2018/05/14)へのリンク

読者の皆様へ: 皆様のご要望にお応えするべく、ノイズを削減する機能セットを開発しました。皆様が関心をお持ちのトピックを、EメールとWeb通知で受け取ることができます。新機能をぜひお試しください。

2015年の初め、Red Hatは、Java EEベースのアプリケーションをマイクロサービスとして実行可能にするWildfly Swarmをリリースした。このアプローチでは、Javaプログラム以外の依存関係を同梱したuber-JARを作成することで、Java EEのモノリスアプリケーションからマイクロサービスへのマイグレーションが可能になる。Wildfly Swarmは先頃、Thorntailという名称に変更された。

InfoQは先日、Red HatのシニアコンサルティングエンジニアであるBob McWhirter氏と席を共にする機会を得て、名称変更に至った理由、新たな名称を選んだ方法、新しいロゴに関する詳細、競合製品に対するThorntailのアドバンテージ、2018年の計画、開発者が関わる方法について聞くことができた。

InfoQ: 簡単な自己紹介とRed Hatにおける役割について、特にThorntailプロジェクトを中心に説明してください。

Bob McWhirter: 私はBob McWhirter、Red Hatのシニアコンサルティングエンジニアです。Thorntailプロジェクトへのコントリビュートや、その他にサーバレスなどのエキサイティングなテクノロジを研究するResearch & Prototypingグループのマネジメントも行っています。

InfoQ: Wildfly Swarmの名前をThorntailに変えたのはなぜですか?

McWhirter: “WildFly Swarm”という名称は数年前から使っていたのですが、“Swarm”という名称が多くの企業やプロジェクトに使われ過ぎていることに気付いたのです。さらに、プロジェクトを新たなアーキテクチャへと進めていく中で、名称に“WildFly”を含める意味もなくなってきました。当初はWildFlyプロジェクトをコアとした完全なエクステンションだったのですが、成長して独立したことで、独自のアイデンティティが必要になったのです。この2つの理由から、名称を改めるのが適当だと判断しました。

InfoQ: Thorntail(トゲハチドリ)という名称はどうやって決めたのですか?

McWhirter: 私たちRed Hatはコミュニティとの関係が深いので、いくつかの候補を挙げて投票してもらいました。その際に、私たちはエンジニアですので、投票に先立ってすべての候補を法務部(あるいは上司)に承認してもらうという作業を行なわなかったのです。結果的に、コミュニティで最も高く評価された名前は、法律上の商標検索指針をクリアできませんでした。その他の気に入った名前(RockShrimpなど)も、上級マネジメントによって却下されてしまったのです。

そのため、コミュニティのメンバに名前を提案してもらうフリーフォームのフィールドを用意しました。その中からThromtailという名前を見つけて、法律的にもMark Little(Red Hatのエンジニアリング部門担当副社長)からも承認を得ることができたのです。

Thorntailはハチドリの一種なので、面白いロゴが生まれることを願っています。

InfoQ: 新しいロゴはいつリリースされる予定ですか?ロゴに先行して新しい名前をリリースした理由は何だったのでしょう?

McWhirter: ロゴは現在、JBoss.orgの優秀なデザインチームが作成中です。今後数週間のうちに、いくつかの候補ができると思います。ロゴより先に名前をリリースしたかったのは、Red Hat Summitがあったことと、新しいアーキテクチャであるv4.xの概念実証を進めたかったからです。

InfoQ: 新しい名前と同時にバージョン戦略も新しくなりましたが、その他に何か変わることはありますか?

McWhirter: year.monthというバージョン戦略を使うのは、互換性のない変更について適切な説明ができないという意味で、一般的に平均以下であることが分かりました。日付に基づいたバージョニングを使用していたのでは、新たに提案されたアーキテクチャを、現行のコードベースと並行して運用する上で無理があるのです。今回の変更で、現行コードの2.xラインを継続しながら、新たな4.xを使えるようになりました。

InfoQ: 一般的なマイクロサービスフレームワークと比較して、Thorntailにはどのようなメリットがあるのでしょうか?

McWhirter: ThorntailはWildFlyがベースとしていたコアテクノロジを、Red Hatの責任の下で、これまでも、これからも変わらず提供し続けます。これにはUndertowRestEasyWeld、その他の優れたJavaおよびMicroProfile仕様の実装が含まれています。一般的には、これによって、長年慣れ親しんだテクノロジを使いつつ、それらをマイクロサービスに適用することが可能になります。

InfoQ: 2018年の計画について教えてください。

McWhirter: MicroProfileと共に、Jakarta EEの進展に今後も続くつもりです。OpenShiftとのさらに緊密な統合と、その先には、Red Hatがセーバレスの提供に使用しているApache OpenWhiskプロジェクトとの統合の可能性についても検討しています。

InfoQ: 今日は私たちのために時間を頂いて、ありがとうございました。他に何か,InfoQ読者に伝えておきたいことがありますか?Throntailの将来に関わるための、最もよい方法は何ですか?

McWhirter: Throntailの改名と新しいアーキテクチャについて話す機会を頂けたことを感謝します!開発に参加するには、FreeNodeのIPCチャネル(#thorntail)やGitHubリポジトリGoogle Groupを経由するのが一番です。

Thorntailに関する詳細情報は、ThorntailのWebサイトで見ることができる。

InfoQ Javaホームページにアクセスして,Java関連の最新ニュースを確認することも可能だ。

 
 

この記事を評価

採用ステージ
スタイル
 
 

この記事に星をつける

おすすめ度
スタイル

BT