GDPR変更でユーザトラッキングへの影響が際立つ

EU一般データ保護規則（GDPR）は2018年5月25日に施行された。最も顕著な影響は、ユーザにプライバシーポリシーの変更を通知する電子メールを送信しうろたえさせていることである。ウェブサイトが広範囲にわたるデータのプライバシー規制をどのように遵守するかを決定するにつれて、開発者はページの読み込み性能に大きなメリットをすぐに実感した。

USA Todayのウェブサイトはよく引用される例である。ウェブサイトのヨーロッパ版のペイロードが90％近く減少し、主に多くのユーザトラッキングスクリプトの削除によって改善されている。USA Todayは、GDPRをウェブサイトのフロントエンドエンジニアリング全体を改善する理由として使い、さらなるパフォーマンス改善をもたらした。オーストリアのWeb開発者、Marcel Freinbichler氏は、Twitterの結果について説明した。

#GDPRを理由に、USA TodayはEUユーザ向けに別のバージョンのウェブサイトを運営することに決めました。トラッキングスクリプトと広告はすべて削除されています。サイトは非常に高速に見えたので、私はパフォーマンス監査を行いました。ゴミがなくなり、どれだけインターネットが高速になったか！
5.2MB → 500KB pic.twitter.com/xwSqqsQR3s

— Marcel Freinbichler (@fr3ino) 2018年5月26日

Freinbichler氏は、Vergeに対しても同様の改善があったことを述べている。

Vergeには、EUからサイトを訪問したときにトラッキングに同意するメッセージが表示される。ほとんどの人が「同意する」をクリックすると、離れるようになりますが、CSSでメッセージを非表示にすると、トラッキングはされず、サイトは高速になります。読み込み時間は32秒対5秒、JavaScriptファイルは61つ対2つ、ペイロードは2MB対1MBです。

ServeBoltのErlend Eideは、GDPRが、組織のパフォーマンスを最適化し改善することをどのように促したかを説明している。それは、TDPB（Time To First Byte）を改善することで実現された。

高TTFBは、通常、サーバのパフォーマンスが低下した場合や、クライアント/サーバ間のネットワーク接続で遅延が発生した場合に発生する可能性があります。

Eide氏は、Webサイトのパフォーマンスの遅延の最も重要な原因は、サードパーティサービスのJavaScriptであると付け加えている。

すべてのオンラインサービスプロバイダは、お客様のウェブサイトにスクリプトを配置したいと考えています。 Google、Facebook、Linkedin、Adwords、Tag Managerなど - あなたはその名前を付けます。私たちは、ある期間テストで試用したサービスと、純粋に利便性だけで追加したサービスを持っていました。これらのスクリプトが提供するのと同じ目標を達成するために、通常はより良い、より具体的な方法がある。

全体として、ServeBoltはページの平均ロード時間を4秒から1秒に短縮できた。

SpeedCurveのTammy Evertsは、HTTP Archiveのデータに基づく平均Webページが、2011年の929KBから2017年には3MB以上に増加したと報告している。画像ファイルのサイズは、この増加の最大の原因であり、次がスクリプトである。

ユーザトラッキングスクリプトのパフォーマンスに及ぼす影響は新しい概念ではないが、GDPRはインパクトをより広範なユーザにもたらした。Google Developersは、サードパーティJavaScriptを含むコンテンツの効率を最適化するための堅牢なガイドを提供している。

GDPRの遵守に焦点を合わせるかどうかにかかわらず、開発者がサードパーティ製のユーザトラッキングスクリプトのパフォーマンスへの影響を分析し、サードパーティ製のリソースを効率的にロードする手順に従うことを強く推奨する。