MicrosoftはLinux on App Service Environment (ASE)の一般供与を開始すると発表した。これにより、Linux上のApp ServiceとApp Service Environmentの機能を組み合わせることが可能になる。今回のリリースは、Linixアプリとコンテナ化されたアプリがApp Service Environmentにデプロイ可能になった、5月のパブリックプレビューの後を受けたものだ。
Linux on ASEでは、アプリケーションコンテナか、またはMicrosoftの提供するプリビルド(pre-build)イメージ上に個別に展開されたコードを使うことで、Linux WebアプリケーションのAzure virtual network (VNet)へのデプロイが可能になる。契約ユーザはDockerHubやAzure Container Registry、あるいは独自のプライベートレジストリから、自分自身のコンテナを取得することができる。さらにMicrosoftのプリビルドイメージは、NodeやPHP、Java、.NET coreなどのプログラミングスタックをサポートしており、その数はさらに増える予定である。
LinuxのWebアプリケーションを他のLinuxやWindows、あるいはコンテナ化されたWebアプリケーションとともに、ひとつのASE内に配置することができる。これらはすべて同じVNetを共有するが、WindowsとLinuxのWebアプリは別々のApp Service Planになければならない。Linux on ASEのGAリリースを伝えるブログ記事によると、個別にDv2 VMを備えたIsolated SKUと、その拡張スケーリング機能(ひとつのASE内で、WindowsとLinux合計で最大100のApp Serviceプランインスタンスまで)を使用することができる。
Linux Apps on ASEの導入は簡単だ。同じGAリリースの記事に、MicrosoftでAzue App ServiceのPMを務めるJennifer Lee氏が、次のように書いている。
新しいASE内にLinux Webアプリを作るには、Webアプリを新規作成して、OSとしてLinux(ビルトインイメージ)を選択した上でDocker(カスタムコンテナ)を選択するか、あるいはWeb App for Container(カスタムコンテナ)を新規作成を作成するだけです。App Service Planを新規作成する場合は、必ずIsolated SKUを選択してください。
ASEを作成する場合、アプリが公開されるかどうかはIP(パブリックかプライベートか)によって決めることも、どちらを構築するのかを選択することも可能だ。
イメージ引用: https://blogs.msdn.microsoft.com/appserviceteam/2018/07/30/linuxasega/
ASE上でのLinuxのサポートにより、Microsoftは引き続きLinuxをAzure Platformで採用している。すでにLunuxベースのVMの他、Linux上で動作するAPP ServerやAzure IoT EdgeのLinuxへのインストールも可能だ。さらに言えばこのサポートは、Salya Nadella氏が2015年に述べた、“MicrosoftはLinuxを愛している”という声明に基づくものだ。
プレビュー時以降、Linux on ASEの使用可能なリージョンは世界中の20以上のリージョンに拡大されている。料金の詳細は価格設定のページで確認できる。
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