AWSのカスタムビルドのMySQLとPostgreSQL互換データベースであるAmazon Auroraの新しい機能が一般提供された。Aurora Serverless MySQLだ。Amazonは昨年のAWS re:Inventで初めてこのサーバレス機能のプレビューを見せていた。
Aurora Serverless MySQLの新しいGAリリースではAuroraがサーバレスサービスへと進化した。データベースを自動的に起動、スケーリング、シャットダウンし、珍しい使用形態であるがアプリケーションに対して秒単位で課金する。さらに、Aurora Serverlessはサーバの準備、スケール、管理の必要なくデータベース機能を提供する。顧客はAWSの管理コンソールでエンドポイントを作成すればAuroraのこのサーバレスオプションを利用できる。Aurora Serverlessがその時点から設定を引き継ぐ。
Aurora MySQLでサーバレスオプションを使うには、ユーザはAmazon Relational Database Service (RDS) のコンソールからAmazon Auroraデータベースを作成し、現時点でサーバレス機能をサポートしているMySQL 5.6互換エンジンを選択すればよい。
Source: https://aws.amazon.com/blogs/aws/aurora-serverless-ga/
続いて、キャパシティタイプを選択する。これは、Aurora Capacity Units (ACU) に対する購入の最小値と最大値だ。GAリリースについてのブログ投稿によれば、ACUは秒単位で課金され、5分が最小値であり、クラスタは指定したACUの最小値と最大値の間でオートスケールする。さらに、オートスケールのルールとメトリクスがCPUの利用とコネクション数を含めてAurora Serverlessにより自動的に生成される。
オートスケールはサーバレスの非常に重要な特徴である。Aurora Serverless機能ではクラスタがよりキャパシティを必要とし、データベースの資源プールからキャパシティを引き出す際に検知できる。数秒以内にAuroraは増加したトラフィックを処理できるようになり、何も処理がない場合にはクラスタが自動的にゼロまでスケールダウンすることさえできる。したがって負荷が変化しやすい、または要求があまりない環境でAurora Serverlessを使用する場合コスト削減となる。
最後にキャパシティを指定したあと、データベースが作成されクラスタが利用可能となるまで待機する。クラスタはコンソールから管理でき、コネクションやCPU利用などの情報が提供される。
AWSのシニアテクニカルエバンジェリストであるRandall Hunt氏はGAリリースに関する同ブログ投稿で、ユーザがAurora Serverlessデータベースをセットアップする際にAWSプラットフォーム上で起こることについて説明している。
• 複数のAZに渡ってAuroraストレージボリュームの複製が作成されます。
• アプリケーションからの接続用にVPCにエンドポイントを作成します。
• このエンドポイントの背後にネットワークロードバランサを設定します (顧客には見えません)。
• マルチテナントのリクエストルータを設定します。内在するインスタンスにデータベーストラフィックをルーティングさせるためです。
• 初回の最小インスタンスキャパシティをセットアップします。
Source: https://aws.amazon.com/blogs/aws/aurora-serverless-ga/
Aurora Serverlessの詳細はドキュメントにある。
Auroraのリリースで、サーバレスの顧客は非常に待ち望まれていた機能が利用可能となると見ている。Cognizant社のAIとアナリティクスのヴァイスプレジデントであるArun Varadarajan氏はbusiness wireの記事内でAmazon Aurora Serverlessに関してこう言っている。
Amazon Aurora Serverlessのローンチは市場から非常に待ち望まれていました。これは私たちが提供するもののいくつかを補完してくれます。そこにはクラウドベースの全体的なデータ戦略の作成を可能にするソリューションであるCognizant Adaptive Data Foundationが含まれます。これは洞察やスケール、速度を必要とします。Amazon Aurora Serverlesは知的能力があり一貫した研究パフォーマンス管理ソリューションであるCognizant Lab Insightsのような製品をさらに強化します。サーバレスデータベースアーキテクチャは研究環境が要求するデータの断続的な利用をサポートし、さらなる柔軟性やスケーラビリティ、コストパフォーマンスを提供するからです。
Aurora Serverless MySQLは米国東部 (バージニア北部) と米国東部 (オハイオ)、米国西部 (オレゴン)、EU (アイルランド)、アジアパシフィック (東京) で利用できる。 料金の詳細は料金ページ (サーバレスの料金) にある。
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