先日、Google Cloudは、第2世代App Engineスタンダードランタイム、アプリ構築のためのWebフレームワークおよびクラウドコンピューティングプラットフォームに対するアップデートを発表した。今回のアップデートで、ユーザーはPython 3.7とPHP 7.2ライブラリを含む人気のある言語・フレームワーク・ライブラリの最新バージョンでWebアプリを動かせるようになる。
GoogleはCloud Nextで、新しい第2世代ランタイムがPython 3.7とPHP 7.2をサポートすることを発表した。さらに、その発表によると、Pythonを含む第2世代ランタイムでは、以前のApp Engineにあった制限の多くがなくなるという。開発者は、App Engineのオートスケーリング、ビルトインセキュリティ、従量課金モデルを利用した、ポータブルなWebアプリおよびマイクロサービスを作成できるようになる。
App Engineスタンダード環境では、Python 3.7とPHP 7.2がベータ利用可能であり、Google Cloudクライアントライブラリもサポートする。したがって、開発者はGCPサービスをアプリに統合し、それをApp Engineで動かすことができる。現在、Googleは全てのGCPプラットフォームにアクセスできるようにApp Engine APIをアップグレードしているところだが、Python 3.7とPHP 7.2を含む第2世代ランタイムではまだ利用できないことに注意しよう。
開発者はApp Engineの新しいランタイムを使うことで、任意のサードパーティライブラリのPython 3サポートを利用できる。これにはCコードとネイティブ拡張に依存するものも含まれる。Django 2.0、NumPy、scikit-learnなどのライブラリをrequirements.txtファイルに追加することで、開発者がアプリをデプロイすると、App Engineがそれらをインストールする。PHP 7.2をサポートするアプリをデプロイするためには、Google Cloud SDKをダウンロードしてインストールする必要がある。次に、app.yamlとindex.phpを作成する。
# app.yaml
runtime: php72
<?php
// index.php
echo 'Hello, World!';
最後に、次のコマンドでApp Engineにデプロイできる。
gcloud app deploy
Google App Engineの一部の顧客は、すでにApp Engineスタンダード環境でPython 3.7を使っている。発表によると、パリを拠点とする企業イントラネット向けソフトウェアプロバイダであるLumAppsは、スケールと開発者の生産性を最適化するためにApp Engineを選んだという。CTOで共同創業者のElie Mélois氏は次のように語っている。
私たちはApp Engineスタンダード環境で新しいPython 3.7ランタイムを使うことで、scikitなどの必要なライブラリを利用して、アプリを非常に素早くデプロイできました。App Engineのおかげで、ユーザー数0から250万超まで、開発者3人から40人まで、プラットフォームをスケールできました。— これを全て、DevOps担当一人だけで!
開発者はPython 3.7やPHP 7.2を使って、App Engineスタンダード環境でアプリケーションを書けるようになった。詳細については、Google App Engine Python 3 Standard Environment DocumentationとGoogle App Engine PHP 7.2 Standard Environment Documentationを参照して欲しい。加えて、すぐにGoogleはさらなるApp Engineのリリースを発表する予定だ。
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