MicrosoftはVisual Studio 2019の準備を進めながら、VS2017ユーザーのサポートを約束している。彼らはその9回目のアップデートをリリースした。これは定期アップデートリリース後にVisual StudioをサポートするというMicrosoftのコミットメントを実証するものだ。
15.9の新機能について既にいくつか取り上げたが(Preview 2、Preview 3)、最終リリースに入ったものがいくつかある。C++ネイティブデスクトップアプリケーションは、ARM64で完全にサポートされる。これらプロジェクトはVS2017でクロスコンパイルできるが、最終的なバイナリをデバッグ・実行するには、ARM64で動くデバイスが必要になる(このサポートを有効にする方法については必ずしも直感的ではなく、この記事が参考になる)。
VS2017のC++サポートは進歩を続けており、さらなる標準への準拠とバグ修正が含まれている。アクティブなC++開発者は、新しい挙動変更により、これまで許されていたコードが15.9でどう扱われるか、コンフォーマンスに関する記述をチェックしておくべきだ。
あなたが独立開発者であろうと企業でチームとして仕事をしていようと、15.9で正式に登場した新しい構成インポート/エクスポート機能には多くのメリットがある。モジュラーインストーラーによるVS2017のインストール構成を考えると、多種多様な構成を保存する手段があることは、時間の節約になる。チームの開発者は、全員が同じワークフローをインストールしていることを確認できる。そして、全ての開発者は、必要に応じてプロジェクトソースリポジトリに設定を入れることができる。
VS2017のNuGetパッケージのユーザーは、重要なセキュリティ対策、NuGet Client Policiesの導入による恩恵を受けるだろう。これにより、未署名のNuGetパッケージのインストールを防ぐことができ、信頼されたパッケージ作者をホワイトリストに登録することもできる。
VS2017で.NET Coreを使っている開発者にとって重要な変更は、システムにインストールされている各種SDKをIDEがどのように取り扱うかだ。15.9では、VS2017は.NET Core SDKの最新安定版リリースを使う。その背景にあるのは、VS2017がサポートしていない新しいSDKを使ってしまうというシナリオを避けるためだ。この挙動を変更するには、次のダイアログにあるように、Tools | Options | Projects and Solutions | .NET CoreでプレビューSDKの使用を有効にする。
MicrosoftのPhillip Carter氏は、Visual Studioのプレビューリリースに関して、.NET CoreのプレビューSDKの使用はデフォルトで有効になっており、変更可能な値ではないと指摘する。いずれの場合も、アプリケーションのglobal.json
ファイルにSDKバージョンを明示的に指定すると、そのバージョンが使用される。
予想通り、15.9アップデートは既存のVS2017内からインストールできる。Microsoftから新たにダウンロードして入手してもよい。完全なリリースノートはここに公開されている。
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