MicrosoftがConnect 2018で、Visual Studio 2019 Preview 1のリリースを発表した。このプレビューでは、IDEの起動時の動作からコードリファクタリング機能、大規模なプロジェクトのナビゲーションを改善する検索機能の改善まで、多くの変更点が強調されている。
今回のプレビューは、開発者のプロジェクト作業をより迅速にするための、Microsoftの取り組みを紹介したものになっている。アプリケーション起動時に表示される起動画面が新たに追加された。この画面の目的は、最近使用したプロジェクトを直接オープンしたり、Gitにホストされているアプリケーションのクローンないしチェックアウトする操作をより簡単にすることだ。このウィンドウはESC
を押すだけで簡単に閉じて、IDEのローディングを進めることができる。動作のカスタマイズは“Options | Environment | Preview Features”によって可能で、このウィンドウを恒久的に有効または無効にするオプションが用意されている。
操作上の便宜を重視するもうひとつの徴候は、Quick Launchボックス(ホットキーCTRL Q)の改良だ。IDEの検索機能があいまい文字列検索をサポートするように改善されるとともに、IDE設定やコマンド、オプションも検索されるようになった。これについては、綴りの誤った“cdoe”という単語をVS2017で検索した場合(何も見つからない)に対して、VS2019 Previewではユーザの意図が“code”であるという想定で検索が行われることで実証される。
VS2019ではコードリファクタリングが拡張され、コード実装を改善するための一般的なシナリオが識別されるようになった。この新たな動作の例としては、forループのLINQクエリへの変更や、タプルの名前付き構造体への変換などがある。重要なのは、これらのリコメンデーションはオプションであり、IDEのアドバイスを採用するかどうかは開発者の選択によるものであることだ。
Format Document設定ダイアログがOptionsメニューから独立して、IDE内でより大きな存在感を持つようになった。Code Cleanupと名称変更された独立ダイアログは、Quick Launchからも、次に示すようにメインエディタウィンドウのコーナからもアクセスできる。
Microsoftによれば、このデザインは最終的なものではなく、開発中に変更される可能性がある。
デバッガで表示されるAutos / Locals / Watch の各ウィンドウに検索バーが追加された。検索の深さは設定が可能で、過剰な情報によるユーザの負担を回避することにより、機能を有用に保つことができる。
そして最後に、Microsoftが以前に発表したように、IDEのBlueテーマが改訂されている。最初の比較では、VS2017のテーマに比べて、よりも明るい色合いになっていることが分かる。Visual Studioがテーマの選択をIDEコピー間で同期させるため、テーマの変更が気に入らないユーザは、デフォルトでは困難な状況に置かれることになる。従来のVS2017のBlueテーマを残しながら、VS2019では別のテーマを使用したいならば、VS2019でアカウント詳細の同期を無効荷する必要がある。(それ以外の場合は、Light Darkテーマへの変更がVS2017にも反映される。)次のスクリーンショットは、最初がVS2017の、次がVS2019のBlueテーマを示したものだ。
興味深いことに、今回のイテレーションでは、ユーザインターフェースの他の部分(前述のスタートアップウィンドウ、新しいコンパクトなメニューや検索バーの使用の有無)についても、動作をカスタマイズする方法が提供されている。
Visual Studio 2019 Preview 1を入手するには、Visual Studio Installerの新しいコピーをダウンロードする必要がある。これを実行すれば、VS2017とVS2019 Preview両方のインストレーションを管理することができる。
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