先日のConnect()イベントで、Microsoftは、Azure Pipelinesに関する新機能とインテグレーションについて発表した。その中には、Visual Studio Code用Azure Pipelinesエクステンション、GitHubリリースの管理、IoTプロジェクトのサポート、ServiceNowインテグレーションなどが含まれている。
9月のローンチ以来、ビルトとデプロイメントを提供するクラウドサービスであるAzure Pipelinesは、その採用数を順調に伸ばしている。Azure DevOpsのプリンシパルグループプログラムマネージャであるJeremy Epling氏は、今回の発表についてのブログ記事で次のように述べている。
私たちは、無制限なビルド時間から始まって、ホストされているLinux、Windows、Macマシンを使用した最大10の同時実行ジョブに至るまで、GitHub上の数多くのオープンソースプロジェクトからも学んでいます。
新機能のひとつは、Azure Pipelines YAMLフォーマットを認識した構文強調表示とIntelliSenceを備えた、Visual Studio Code用Azure Pipelinesエクステンションだ。さらに、このIntelliSenseはスキーマも認識する。YAMLファイルの任意の場所でキーボードショートカット(WindowsではCtrl+スペース、MacOSではCmd+スペース)を使うことで、ファイルのその位置で何が入力可能かを確認することができる。
GitHubリリース、すなわちソフトウェアのパッケージと提供方法の管理も可能になった。追加されたGitHub Releaseタスクにより、バイナリファイルのアタッチ、ドラフトリリースの公開、リリースに対するプレリリースのマーク付けなど、一般的に実行されるすべてのアクションがサポートされる。
さらに、Azure DevOpsプロジェクトワークフローにAzure IoT EdgeのAzureポータルのサポートが追加され、IoTベースのソリューションのデプロイが簡単に始められるようになった。Epling氏はブログで次のように述べている。
Azure DevOpsプロジェクトでAzure IoT Edgeがサポートされたことにより、Node.jsやPython、Java、.NET Core、Cで記述されたIoT Edgeモジュールのデプロイが簡単に始められるようになります。さらに、IoT Edgeアプリケーションの開発やビルド、デプロイに必要なものはすべてセットアップされます。例えば、
• 前述の言語のいずれかのサンプルIoT Edgeアプリケーションを含む、完全なGitコードリポジトリ。
• Azure にデプロイするためのビルドおよびリリースパイプラインのセットアップ
• Azure IoT Edgeに必要なすべてのAzureリソースの簡単なプロビジョニング
最後に、Microsoftは、Azure Piplelinesユーザに対して“インシデント、問題、変更”などのIT運用イベントを管理するクラウドサービスであるServiceNowとのインテグレーションも提供する。新しいServiceNow Change Managementエクステンションによって、リスク評価やスケジューリング、承認、監視にAzure PipelinesとServiceNow Change Managementを使ったデプロイメントプロセスの自動化が可能になる。
ServiceNow Changes Managementタスクをデプロイメントプロセスに加えることで、デプロイメントの状態と結果によってServiceNow変更要求を常に最新状態に保つことが可能になる。さらにEpling氏はブログで、このタスクの実行によってパイプラインのリリース情報が収集され、結果としてトレーサビリティが提供されることになる、と述べている。