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リモートモブプログラミングからの経験 - Sal Freudenberg氏に聞く

原文(投稿日:2019/02/05)へのリンク

モブ(mob)プログラミングはリモートでもできる。Cucumberでは,ドライバが最新コードをプルダウンして画面を共有し,チームが10分程度モブしたコードをコミットして,ドライバの役割を交代する,というサイクルでこれを実現している。"リモートモブは,私にはとても役立っています"と,Sal Freudenberg氏は言う。"自分の作業環境を使って,一番やりやすい方法で実施できるからです。"

Sal Freudenberg氏はEuropean Testing Conference 2019で,リモートモブについて基調講演を行う。このカンファレンスは2月14,15日,スペインのバルセロナで開催される。

このカンファレンスは,専門家と実践家がテスト技術を共に語り,学び,実践するためのものです。テストをより効率的にする高度な新技法を探求するとともに,コミュニティをより強固なものに育てるための基本的な方法に関する理解を深めていきます。

カンファレンスに関しては,Q&Aや要約、記事を通じてお伝えする予定である。

リモートモブプログラミングの経験について,Freudenberg氏に話を聞いた。

InfoQ: リモートモブはどのように行うのですか?

Sal Freudenberg: 通常は3~5人で行います(ペアの場合もあります)。それぞれがドライバになりますが,最も学ぶことが多い,または次にすべきアイデアの少ない人が優先されます。問題のスペースで何をするのかを決めるのには,ヤクマップ(yak map,多分Steve Tookeが,ヤクの毛刈り(yak shaving)を止めよう,という意味で考えた用語だと思います)を見ます。そうしたらドライバが,最新のコードと自分のマシンを共有画面上にプルダウンします(ビデオ会議と画面の共有にはZoomを使っています)。チーム全体が一緒になって問題解決,すなわち,すべてのコーディングを実施しますが,ドライバが行うのは入力のみです。タイマを10分にセットしておいて,時間になったらコードをコミットするようにしています。流れによってはそのまま作業を続けることもありますが,10分を目標にすることで,作業をできる限りマイクロコミットに分解するようにしているのです。

InfoQ: Cucumberチームでリモートモブを行った感想を教えてください。どのようなことを学びましたか?

Freudenberg: 共同プログラミングやリモート作業に関する知識や認識について,考え直す機会になりました。例えば,"適切な"コラボレーションを行う最善の方法はコロケーションである,という考え方についてです。実際に経験しなければ,それが実際にうまくいくのか疑問に思っていたでしょう – 積極的に参加できるのだろうか?どうやって役割をスイッチするのか?実際にやってみたら,こういったことはまったく問題になりませんでした。必要な時にモブにロールオンしたりロールオフしたりすることに問題はまったくありませんし,ほんの少しの"参加ルール" – 親切にせよ,ただし干渉はするな,自分の考えはすぐ共有せずに書き留めておけ – だけで,驚くほどシームレスに事が運ぶのです。

InfoQ: リモートモブを行うことで,どのようなメリットがありましたか?

Freudenberg: 最初はちょっと大変でしたが,知識を共有するためには素晴らしい方法です。それに,私たちの誰かが一歩下がることのできる場合はよくあります。私自身,コードが難解だったり過度に複雑だったりした時には,手を挙げて,もっと簡単な表現方法がないか,ヤクの毛刈り以外のもっと確立されたソリューションがないかを尋ねる"教えて"モードに入るような,一種の"コードカナリア"という面があるのです。コードを大勢の目で見ることで,もっとエレガントがソリューションを見つけることができるようになります。そしてそれは,人がその場を離れて何かをする必要のある時でも有効だと思うのです。さらに,ひとりが手一杯の場合には,他の人が手を貸すことができます。

InfoQ: 自閉的な場合でも,リモートモブはうまくいくのでしょうか?

Freudenberg: 作業環境を合わせることができるので,リモートモブは私にとって非常に好都合です。小道具や可変照明,お気に入りの椅子などを使って,作業しやすい場所を用意することができますし,自分にとってその方が都合がよければ,一時的にカメラの電源を切ったり,あるいは他の人たちの顔を見ずに,コードだけに注目することも可能です。モブに参加したり離れたりもできるので,大変だと思ったら休憩を取ることも簡単です。私が好きなのは,休憩する時には画面をオフにしてひとりになれることです。実際のオフィスでは,これは結構大変なことですから。

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