データベースソフトウェア会社のPerconaは、「Percona Kubernetes Operator for XtraDB Cluster」および「Percona Kubernetes Operator for Percona Server for MongoDB」をリリースした。Perconaによると、XtraDBオペレータとMongoDBオペレータは、繰り返し作業の負担を取り除き、Kubernetes環境で一貫性と信頼性を提供するように設計されている。
Kubernetesオペレータは、増加する要求に対応し、特定の障害から回復するためにアプリケーション環境を調整する。オペレータは、Kubernetesアプリケーションのパッケージ化、デプロイ、管理を実装するために、オープンソースのオペレータフレームワークを使用する。CoreOSによって提供されるオペレータはKubernetesアプリケーションの実行を自動化するのに役立ち、そのフレームワークはバージョン管理やバックアップなどのステートフルアプリケーションのニーズに特に対応するように設計されている。
Perconaは、コストとリスクの削減、ベンダーの責任範囲の低減、データベースのベストプラクティスなどの分野でデータベースソフトウェア製品とサポートを提供している。その最初のプロジェクトであるPercona Server for MySQLはMySQLデータベースの代わりになるオープンソースであり、パフォーマンス、スケーラビリティ、計測の向上を促進する。
Percona Operator for XtraDBは、XtraDBクラスタをデプロイ、管理、拡張する。XtraDBは、MySQLおよびMariaDB用のInnoDBストレージエンジンのPerconaオープンソース版で、パフォーマンス、スケーラビリティ、およびクエリごとの統計を含むクエリログなどの機能を提供する。Percona XtraDBクラスタは、ロードバランシング用にProxySQLを、データベースバックアップ用にPercona XtraBackup for MySQLを実装している。オペレータには、クラスタのパフォーマンスと使用状況に関する詳細を提供するPercona Monitoring and Managementツールも含まれている。
Percona Operator for MongoDBも同様に、MongoDBレプリカセットをデプロイ、管理、拡張する方法を提供する。そして、バックアップ機能と、データベースのパフォーマンスを監視するためのツールを含んでいる。Percona MongoDBノードは、データストレージノードまたはノートアービターとして使用できる。
Perconaと並んで、MySQLとMongoDBのためのいくつかのエンタープライズオペレータとオープンソースオペレータがKubernetesでデータベースライフサイクルを管理するために利用できる。MongoDBは、MongoDBインスタンスを単一のコマンドでデプロイするエンタープライズオペレータを提供する。MongoDBには、MongoDBモニタリングおよびバックアッププラットフォーム、MongoDBインフラストラクチャ製品のOps ManagerおよびCloud Managerが含まれる。オペレータはベータ版で、本番用にはお勧めできない。3Dプリント会社のUltimakerは、MongoDBレプリカセットを作成、管理、削除し、マスターノードでレプリカセット構成を自動的に初期化し、GoogleクラウドへのバックアップをスケジュールするMongoDBオペレータもリスト化している。
オラクルは、MySQL InnoDBクラスタを作成、構成、管理するMySQLオペレータを提供している。オペレータによって、MySQL InnoDBクラスタを作成、削除し、データベースのバックアップ、障害検出、復旧を自動化し、バックアップを使用してデータベースを復元できる。オペレータはアルファであり、将来のリリースには大きな変更が含まれる可能性がある。WordpressのホスティングプラットフォームであるPresslabsにも、Percona Serverを使用するアルファステージのMySQLオペレータがある。
Perconaオペレータの詳細については、Percona Cloud Native Autonomous Database Initiativeをご覧ください。オペレータフレームワークコミュニティは、CouchDB、Cassandra、DynamoDB、PostgreSQLなどの追加のデータベースオプションを含む、オペレータのリストを管理している。オペレータフレームワークに関する一般的な情報は、オペレータハブにある。