RedisモジュールであるRedisTimeSeriesが6か月のプレビュー後に一般に利用可能となった。このモジュールは、Redisに格納されている時系列データ分析のための機能を提供することを目的としている。これは、集計機能のような基本的な時系列ツールを持ち、Redisの既存のストレージアーキテクチャを利用する。OpenTSDBやInfluxDBのような既存の時系列データベース(TSDB)に対するベンチマークはまだない。
Redis(主にキーバリューストア)は、以前はSorted Sets、Hash、Streamsのような他のデータ構造を使用して時系列を保存するために使用されてきた。これらの方法には制限がある。例えば、時系列ツールセットを持たない。そして、ラベルのようなTSDBの機能がどのよう実装されうるかも不明確である。RedisTimeSeriesは、マネージドRedisクラスタからの時系列メトリックを保存および分析するというRedisの内部的なニーズから生まれた。既存のコマンドラインインターフェースはモジュールと連携する。
このモジュールは動的ライブラリとしてロードされ、連結リストとしてメモリ上で固定サイズのチャンクを使用する。各チャンクは、「事前に定義されたサイズのサンプル」を持ち、Streamsで使用されているものと同じ実装によってインデックス付けされる。クエリ、集計、保持ポリシー、ダウンサンプリング、圧縮などの基本的な時系列機能がある。ただし、この場合の圧縮は、OpenTSDBのような他の時系列データベースの圧縮とは異なるようである。時系列データのラベルは、その系列にコンテキスト情報を追加する。これらは副次的指標としてここに実装されている。ミリ秒の精度でデータを保存することについては、警告がある。
このモジュールの最初の統合は、リモート書き込みアダプターとしてのPrometheusとの連携である。ここでは、PrometheusはバックエンドデータベースとしてRedisTimeSeriesを使用できる。Grafana向けのデータソースと、メトリックコレクターとしてのTelegraf向けの設定がある。このモジュールは、既存の時系列を保存するRedisの方法に対してよりよく機能すると報告されているが、他の時系列データベースに対してまだ利用可能なベンチマークはない。
このモジュールはオープンソースで、Githubから入手できるが、コア製品と統合する計画はない。今後の計画には、より多くの視覚化ツールやデータストリームプロバイダとの統合がある。