Cross Platform Swiftは、Swiftを使用したiOSとAndroidアプリ開発のクロスプラットフォーム基盤を提供する。2019年のロードマップは、機能の完全性の達成、生産性とユーザビリティの向上、Swift開発コミュニティとのコミュニケーションの強化に焦点を当てている。
Scadeによって作成された、現在バージョン1.0のCross Platform Swiftには、ARMとX86 Androidプラットフォームの両方をターゲットとするSwiftコンパイラーと、iOSとAndroidの両方で利用可能なSwift Foundationフレームワークが含まれる。また、開発者がプロジェクトを開始するのを助けるVisual UIデザイナーとCode Wizard、macOSで実行されるScadeシミュレーターを含むEclipseベースのIDEも提供する。
UIデザインについては、ScadeはSVGの力を活用して、プラットフォームネイティブのルックアンドフィールを維持するために、ネイティブコントロールを使うプラットフォームに依存しないインターフェイスを作成する。
SCADE SDKは、ネイティブコントロール(テキストフィールド、キーボード、マップ、カメラなど)に対してクロスプラットフォームアクセスを提供し、これらのコントロールを1つのコードベースで使用できるようにします。主要な機能は1つの統合されたAPIを通じて公開され、プラットフォーム固有の機能については、コントロールをネイティブコントロールクラスにキャストし、制限なしで使用できます。
Cross Platform Swiftは2年以上にわたって動いている。また、SwiftがSwift 5でのABIの安定性に達しているため、Scadeによると、Cross Platform Swiftは成熟に近づいている。
実際、Scadeは最新リリースでいくつかの重要なコンポーネントを追加している。Swiftを使用してiOSとAndroidのクロスプラットフォーム開発を可能にするために重要なのは、SwiftからAndroid機能を簡単に呼び出すことができるフレームワークであるFusionである。ScadeはAndroidのAutolayoutのサポートも追加した。これにより、自動レイアウトを使用して両方のプラットフォームでUIを作成できる。同様に、Cross Platform Swiftは、ネイティブCライブラリ、CryptoSwift、SQLiteなどを含むサードパーティフレームワークを使用できるようになった。SwiftUIのサポートは、Scadeの今後のロードマップにも含まれている。
新機能の追加と開発者の生産性の向上だけがScadeが追求している目標ではない。特に、Scadeは、完全なアプリサンプルと教育コンテンツを提供して、開発者がプラットフォームが提供するものを発見するのを支援する取り組みを強化する予定である。
Cross Platform Swift Communityエディションは、Scade Webサイトから無料でダウンロードできる。