データ分析企業のSplunkは先頃、拡張現実(AR)、Apple TVなどのモバイルデバイス、モバイルアプリケーションを通じて概念を提供する、Splunk Connected Experiencesをリリースした。同時にリリースしたSplunk Business Flowでは、ビジネスオペレーションの専門家が顧客に対して、ビジネスの進展やプロセス全体に対する洞察を提供することが可能になる。
Connected Experiencesには、エンドツーエンド暗号化を備えたセキュアなクラウドサービスを提供するSplunk Cloud Gatewayが含まれており、モバイル向けSplunk Enterpriseアプリインストール時のモバイルエンゲージメントを可能にする。Splunk Mobileは、Splunk Enterpriseのユーザに対して、アプリとしてモバイルデバイスで実行可能なアラートとモバイルフレンドリなダッシュボードを提供するものだ。アラートでは、他システムにログインしなくても、アクションを直接実行可能なオプションがユーザに提供される。ダッシュボードは関連するアラートに埋め込まれており、Apple Watch経由でのダッシュボードへのアクセスなど、モバイルデバイスで使用可能だ。iPhoneおよびApple Watch用のSplunkモバイルアプリは、App Storeからダウンロードできる。
Splunk TVはApple TVのネイティブアプリで、専用のPCでなくても、周辺機器でSplunkダッシュボードを安全に表示することができる。 Splunk TVアプリは、Apple TVのApp Storeから入手可能である。
Splunk Augmented Reality(AR)は、特定のサーバラック、あるいは実際のオブジェクトに貼り付けられたQRコードやNFCタグをモバイルデバイスでスキャンすることにより、Splunkダッシュボードへの直接的なアクセスを提供するものだ。Splunk ARはSplunk Mobile Appから利用可能で、工場のダウンタイムに影響を与える可能性のあるITやサーバのログ、機器の健全性データなど、複数の環境で使用することができる。
音声(Splunk Natural Language Search)サービスが有効なユーザの場合、このアプリを使って、ユーザがモバイルアプリ経由でSplunkと会話して、結果をリアルタイムに音声で返すこともできる。iPhoneおよびiPad用のSplunk ARアプリは、App Storeからダウンロードできる。
Splunk Business Flowは、ビジネスプロセスを監視して、ポジティブなカスタマーエクスペリエンスを提供する責任を負う、ビジネスオペレーションプロフェッショナルが、ビジネスパフォーマンスを脅かす可能性のあるボトルネックを発見するための、プロセスマイニングソリューションである。改善の機会を特定するのにも有効である。複数のデータシステムからのデータを関連付けることで、エンドツーエンドのビジネスプロセスを見つけることが可能になる。探索インターフェースと視覚化インターフェイスを使用して、ばらつきや問題点を調査したり、ビジネスプロセスの問題の背後にある潜在的な根本原因を調査して、効率を改善することも可能だ。Otto GroupのプロダクトオーナであるAndre Pietsch氏は、次のように述べている。
1時間に何百万という顧客トランザクションを処理するヨーロッパの大規模小売業者として、現在、Ottoの最も重要で不均一なデジタルプロセスを可視化することは、非常に困難かつ時間を要する作業となっています。Splunk Business Flowを使用することで、データを即座に可視化でき、変換率の向上とサイクル時間の短縮を実現するための方法へのアクセスと理解が容易になります。
Splunkは、人工知能とマシンラーニング機能をさらに拡張することで、インフラストラクチャやサービスの監視、自動化、AIOps、インシデント対応を含む最新のIT運用スイートを提供する。このスイートを使うことで、インフラストラクチャチームと運用チームの両方が、インシデントに関する状況収集と、問題解決時間の改善を期待できる。
現代的なIT Opsを対象とする新たな監視スイートには、新バージョンのSplunk IT Service Intelligence 4.2、Splunk App for Infrastructure 1.3(現在はSplunk ITSIに含まれる)、Splunk VictorOpsとSplunk Phantomとの統合が含まれている。これらリリースにより、予測分析、サービスインテリジェンス、イベント管理、運用自動化、ITインフラストラクチャ監視が提供される。Splunk Enterprise Security 5.3、Splunk User Behavior Analytics 4.3、Splunk Phantom 4.2では、セキュリティ関連データを使用した脅威の検出と運用管理、内部および外部の脅威の調査、セキュリティオペレーションセンタの自動化が可能になる。