BT

最新技術を追い求めるデベロッパのための情報コミュニティ

寄稿

Topics

地域を選ぶ

InfoQ ホームページ ニュース AWSがDeep Learning AMIおよびAIサービスのSageMakerとRekognitionを強化

AWSがDeep Learning AMIおよびAIサービスのSageMakerとRekognitionを強化

原文(投稿日:2019/06/25)へのリンク

Amazon Web Services (AWS)は、Deep Learning仮想マシンイメージのアップデートと、AIサービスSageMaker Ground TruthRekognitionの改善を発表した。

Amazon Elastic Compute Cloud (EC2)は最も古いAWSサービスのひとつだが、マシンラーニングソリューションを構築する上で必要な柔軟性を、現在でも最も備えている。EC2仮想マシンは、マシンのハードドライブの"スナップショット"であるAmazon Machine Image(AMI)によって定義される。このため開発者は、オペレーティングシステムとソフトウェアスイートが既にインストールされているコンピュータ、あるいはコンピューターのクラスタを、短時間で起動することが可能になっている。

2016年後半に発表されたAWS Deep Learning AMIは、"do-it-yourself"なマシンラーニング開発者用を対象としたAmazonのパッケージ済セットアップだ。PythonのAnacondaディストリビューションに加えて、TensorFlow、Apache MXNet、PyTorch、Chainerなど、いくつかのポピュラーなディープラーニングフレームワークを含む。AMIの最新バージョンでは、PyTorch 1.1およびChainer 5.4にアップグレードされている。変更点の全リストはリリースノートにある。

マシンラーニングのトレーニングタスクの多くは、既知の"回答"やラベルを含むデータセットを必要とする。例えば、画像内のオブジェクトを認識するようにシステムをトレーニングするには、画像のコレクションと、その中にあるオブジェクトのリストが必要だ。通常これには"自然知能"、すなわち、人がそれぞれの画像を調べて、その中のオブジェクトを書き留めなければならない。

Amazon SageMaker Ground Truthを使用すれば、ラベル付けされていないデータセットをアップロードして、ラベル付けジョブを定義した後に、その作業を人である労働者のチームに配布することができる。SageMaker Ground Truthは、(Mechanical Turk経由の)"パブリックな労力"、サードパーティベンダによる労力、ユーザ自身の個人的な労力、の3つの使用をサポートする。新リリースでは、ユーザが個人的な労力を設定して、新たなジョブの着信をEメール通知で受けられるようになった。これまでは作業者が自ら、実行可能なジョブをシステム上でポーリングしなければならなかった。

Google Cloud Platformにも同様のラベル付けソリューションがあるが、自社の社員とサードパーティベンダの従業員のみをサポートする"プレリリース"機能であって、専用の個人作業者の設定はサポートされていない。AWSプライベートワークフォースソリューションは、AWSの大部分がそうであるように、他のAWSサービスと連携して動作するように設計されている。作業者はAmazonのCognito IDサービスを使用してシステムにログインし、Eメール通知はSimple Notification Service (SNS)を介して送信される、といった具合だ。

マシンラーニングの"自力開発"に拘らない人たちのために、AWSでは、さまざまなAIサービスを提供している。Amazon Rekognitionは、AWSのフルマネージドなビデオおよび画像分析のソリューションだ。与えられた画像またはビデオから、"オブジェクト、人物、テキスト、シーン、アクティビティを識別し、不適切なコンテンツを検出することが可能"である。ただし、他のほとんどの新サービスと同様、すべてのAWSで利用することはできない。今回の新リリースでは、新たにEU(フランクフルト)、EU(ロンドン)、米国西部(北カリフォルニア)、アジア太平洋(シンガポール)の4リージョンで利用可能になった。

その他の主なクラウドベンダにも、Rekognitionに類似したサービスがある。Microsoft AzureComputer Visionサービスで、同等の機能セットを提供しているが、Rekognitionと同じく、すべてのリージョンで利用できる訳ではない。GoogleのVision APIは世界中で利用可能だが、画像のみが対象で、フルビデオを処理することはできない。

この記事に星をつける

おすすめ度
スタイル

BT