OpenJS Foundationはモントリオールで開催されたNode+JS Interactiveにおいて、Node.jsとChromiumをベースとしたクロスプラットフォームのデスクトップアプリケーション開発ツールElectronの参加を歓迎すると発表した。
Electronはインキュベーターレベルで参加するが、Visual Studio Code、Microsoft Teams、Skype、Discord、Slack、Trelloなど、よく知られたアプリケーションで使われている成熟したプロジェクトだ。OpenJS Foundationへ移管する理由は、リソースのプールとより良いガバナンスモデルにあるようだ。Foundationは次のように述べている。
OpenJS Foundationのサポートには、Node+JS Interactiveのようなコミュニティイベントの開催、プロジェクトとワーキンググループに対するマーケティングおよびコミュニティマネジメントの提供、プロジェクト間の資金調整が含まれます。加えて、一体となったガバナンス構造のおかげで、大小さまざまなプロジェクトがプロジェクトのライフサイクルに合わせて経験豊富なメンターの恩恵を受け、またFoundation全体のマーケティング活動からも恩恵を受けることができます。
Electronはもともと2013年にGitHubが開発したもので、JavaScript開発者がWindows、Mac、Linuxで動くデスクトップアプリを作ることを可能にした。プロジェクトはGitHubのもと始まったが、OpenJS FoundationのエグゼクティブディレクターであるRobin Ginn氏が進歩的なガバナンスモデルにおける変化に取り組んだ。
[Electron] は多くの開発者によって広くメンテナンスされるプロジェクトへ真に移行しています。プロジェクトは去年、オープンガバナンスへ移行しはじめました。(…) これは意思決定を形式化し、単に1つの団体が所有するプロジェクトではなくすのに本当に役立ちます。彼らにとってFoundationへの移管は自然なステップでした。
クロスプラットフォームJavaScript開発のオープンソース製品(死んだTideSDKを含む)はどんどん登場していたように思う。現在、以前Node Webkitとして知られていたNW.jsがElectronの代わりとして最も人気がある。NW.jsは2011年にIntel Open Source Technology Centerで開発されたが、現時点で、Electronほど採用されてはいないようだ。興味深いことに、Microsoft(新しいGitHubのオーナー、すなわちElectronのオーナー)と同じく、IntelもOpenJS Foundationのメンバーだ。
OpenJS Foundationは、重要なオープンソースJavaScriptプロジェクトおよびWebテクノロジをサポートする中心的な場所になることを目指している。OpenJS Foundationはプロジェクトをホストおよび保守し、コミュニティ全体の利益のために資金を提供するための中立的な組織になることをコミットしている。FoundationはjQuery、Node.js、Webpackを含む32のオープンソースJavaScriptプロジェクトで構成され、Google、IBM、Intel、Microsoftを含む30の企業にサポートされている。