IonicチームがIonic Reactの最初のプロダクションリリースを発表した。これはIonicのReactバージョンであり、Reactを利用してiOS、Android、Desktop、PWA向けのアプリケーションを構築する。
Ionic 4のリリースで初めて発表されたが、Ionic Reactはreact-dom
ライブラリを利用している。これはReact Nativeの代替を作るものではない。ネイティブのコントロール及びAPIではなくWeb APIをラップしたものだ。
その機能をサポートするため、Ionic ReactはIonicに属する2つのオープンソース、CapacitorとStencilを利用している。Stencilは高効率なコンポーネント生成をサポートするもので、Ionic ReactのPWAソリューションの一部だ。これに対し、CapacitorはCordovaもしくはPhoneGapに代わる最新のもので、モダンなJavaScriptおよびWeb機能を活用し、iOS、Android、Electron、Webにデプロイできる。
Ionic Reactを使うには、まずIonic CLIをインストールする。
npm i -g ionic
以下を実行することで、新しいReactプロジェクトが生成される。
ionic start my-react-app
Ionic CLIはプロジェクトのコンパイル、スタート、オープンにCreate React Appを利用し、アプリケーション構築のためのインタラクティブな質問をし、スターターテンプレートを生成し、デフォルトのHTTPサーバーを提供する。
Ionic ReactアプリケーションはデフォルトでTypeScriptを利用するが、もし望むなら、素のJavaScriptに簡単に切り替えることができる。Ionic Reactはデフォルトで関数コンポーネントと連携し、テーマ設定、ルーティング、React Hooks、その他多数のReact機能を、サポート環境にひとまとめにして提供する。
IonicのCEOであるMax Lynch氏の説明によると、Ionic Reactは通常のオープンソースソフトウェア以上の追加のサポートを提供するという。
Ionicは、Reactとクロスプラットフォームエコシステムに異なるものを提供します。それはサービス、アドバイス、ツール、ネイティブ機能を備えた、十分にサポートされたエンタープライズレディなものです。コミュニティサポートから得られるもの以上を必要としているチームは、これを手に入れることができます。
Ionic ReactはIonic Frameworkの一部であり、MITライセンスで利用できるオープンソースソフトウェアだ。IonicのGitHubプロジェクト経由のコントリビューションとフィードバックが推奨され、Ionic コントリビューションガイドラインおよび行動規範に従う必要がある。