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RedHatがJakarta EEとMicroProfileをサポートしたWildFly 18をリリース

原文(投稿日:2019/12/17)へのリンク

RedHatは、Jakarta EE 8MicroProfile 3.0をサポートした、WildFlyアプリケーションサーバのバージョン18をリリースした。その他にもJakarta EE APやJDK 13のサポート、セキュリティの強化、クラスタリングとEEサブシステムなどの機能があるが、注目はEJBに関わる分野とRESTEasyだ。

柔軟で軽量なオープンソースのマネージドアプリケーションランタイムであるWildFlyは、JakartaOne仮想カンファレンスとJakarta EE 8の公式リリースから間もなくリリースされた前バージョンの17.0.1で、最初のJakarta EE 8準拠の認証を受けた。今回の最新リリースもJakarta EE 8準拠に認証されている。フルプラットフォームおよびWebプラットフォームを対象とするTCK認証は、いずれもJavaコミュニティによるレビューのために公開されている。WildFly 18はまた、Java EE 8準拠の実装としても認証されている。以前はJBoss Application Server(JBoss AS)という名称であったWildFlyは、JBoss Enterprise Application Platform(JBoss EAP)のアップストリームプロジェクトである。

MicroProfile 3.0のサポートは、現時点では最新バージョンのConfig、Health Check、Metrics、Open Tracing、REST Client APIを対象とした限定的なものに留まっている。Jakarta EE認証と並行して、Red Hatでは、さまざまなJava EEおよびJakarta EEをサポートすることによって、Jakartaコミュニティとの連携を図っている。

JDK 13

Red Hatは、WildFly 18でJDK 13をサポートすることで、"利用可能な最新のGA JDKバージョンのほぼすべてのユースケースにおいて、同リリースが適切に動作する"ことを目指している。ただし、同社のプリンシパルソフトウェアエンジニアであるBrian Stansbury氏が説明するような制限も存在する。

適切に動作するというのは、主要なWildFlyテストスイートにおいて、一般的には使用されないと予想される領域でわずかな障害が発生するのみである、という意味です。最新のJVMが自身のアプリケーションに与える影響を評価したい開発者が、WildFlyを有用な開発プラットフォームとして見ることができるようにしたい、と考えています。

Red Hatでは、最も充実したテストが実施されているという理由から、最新のLTSリリースであるJDK 11の使用を推奨している。JDK 8はWildFly 21までサポートされる予定である。

セキュリティ強化

WildFlyのセキュリティ実装には、独自のプロジェクトであるElytronが含まれている。これは、サーバへのアクセスとサーバにデプロイされたアプリケーションの構成管理に使用される、単一の統合セキュリティフレームワークである。カブトムシなど空を飛ぶ昆虫の羽を覆う、硬い外皮にちなんだ名前のこのプロジェクトは、認証や承認、SSL/TLS、セキュアな資格情報ストレージなどをカバーすることで、PicketBoxJAASの組み合わせ利用に代わってクライアントおよびサーバ上のセキュリテイを提供する。

WildFly 18で実現されたElytronのセキュリティ強化には、監査ログの拡張、ログ属性をひとつのIDにまとめるためのセキュリティレルム(security realm)の統合、集約レルム(aggregate-realm)におけるプリンシパルトランスフォーマ(principal-transformer)の追加、クライアントXMLファイル内でのマスク化パスワードのサポートなどが含まれている。

Wildfly 19

WildFly 19に向けてRedHatは、WebサービスRESTEasyのElytronへの統合といったセキュリティ強化を計画中である。

同社はMircoProfile 3.2のサポートや、自社開発のMicroProfile APIの残り部分の実装、JWT認証、フォールトトレランス、Open APIなどもWildFly 19に向けてコミットされている。

始めるには

Red HatのQuick Startsリポジトリには、Jakarta EE 8でWildFlyを使うための小さなサンプルが多数提供されている。最低限必要なのはWildFly 16とJDK 8、Maven 3.3.1だ。

MySQLを使用したWildFlyアプリケーション開発やAzue VM上で動作するSpring Bootなど、より高度なチュートリアルがこちらに用意されている。

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