長引くCOVID-19の影響によって、ハイテク産業ではリモートワークが一般的になり、多くの技術系社員がリモートで業務に従事している。このシフトが企業の生産性に与える影響を測ろうとする研究や調査が行われているが、結果の間に見られる矛盾は我々の置かれた時代の複雑さを象徴している。
さまざまな調査の結果は、1パーセントの生産性低下から47パーセントの生産性向上まで広がっている。リモートワークに対する満足度も大きく異なっており、経験豊富なリモートワーカと、COVID-19による突然のリモートワーカとでは大きな開きがある。
Valoirは、リモートワークへの突然の移行による生産性全般への影響が、以前の調査結果と比較して1パーセントの低下に過ぎないという調査結果を、詳細なインタビューと合わせてリリースした。Aternityは、国や地域によって生産性に大きな違いがあるという調査結果を、3巻からなる要約としてリリースした。その調査結果によると、生産性(コンピュータ時間を時間単位で計測したもの)は欧州では8.5パーセント低下し、北米では23パーセント向上している。Forbesは、従業員の生産性追跡ツールProdoscoreからのデータに基づいて、リモートワーカからの生産性が47パーセント向上したとする報告を行っている。
Pipefyの報告書"Pulse of Remote Work Before and After COVID-19"では、COVID-19以前からリモートワークを行っていた人と、新たにリモートワークを始めた人とを対比している。新たにリモートワークを始めた人の41パーセントがオフィスに戻ることを望んでいるのに対して、常時リモートワークを続けたいとする人は20パーセント、部分的にリモートで作業したいという人は39パーセントだった。
新たにリモートワークを始めたことによる問題として挙げられたのは、次のようなものだ。
- 雑音 — 63パーセント
- ワークライフバランス — 36パーセント
- コラボレーション/コミュニケーションの問題 — 31パーセント
- 作業場所が確保できない — 28パーセント
- ITインフラの問題 — 13パーセント
- 監視がないこと — 9パーセント
これらの調査結果は、おもにCOVID-19ロックダウン以前を調査した、Bufferの"State of Remote Work Report"で描かれた状況とは対照的なものだ。InfoQでは、Bufferの報告書を3月に記事としてお伝えしている。
Pipefyの調査結果は、このインフォグラフィックに要約されている。