OpenJDK 開発者ガイドの新バージョンが公開された。このバージョンでは、すでに利用可能な他の、より正式なドキュメントを補完する。
このガイドは、まだオンラインになっているいくつかのメンテナンスされていない広範囲に及ぶ古いバージョンのガイドを更新し、置き換える。このガイドは、(新しい)コミュニティメンバーが OpenJDK の開発に貢献するのに役立つ。例えば、コラボレーションのプロセスを定義や、例を提供することなどだ。今や複数の場所に散らばっている、あるいは存在すらしない必要とされるドキュメントを、すべて1か所で揃えることが目標だ。
OpenJDKには、JEPと言われるJDKエンハンスメント提案書などのドキュメントが多数用意されている。開発者ガイドでは、既存のドキュメントに加えてチュートリアルと例題を提供する。このガイドでは、プロセスの仕組みやコラボレーションの方法、コーディング規約、他の関連するトピックについて説明する。新しいコントリビュータに焦点を当てているが、より経験豊富なメンバーの参考にもなる。
ガイドのトピックの1つは、バグを修正するためのプロセスについての変更計画とガイドラインだ。このプロセスには、バグを修正するための各ステップの手順が含まれている。それは、明示した件名のメールをメーリングリストに送信することからすべてが始まる。そのメッセージには、意図した変更を記述する必要がある。合意が得られた場合は、バグIDを「open」の状態で登録される。この後に続くのは、そのバグの修正、テストの作成、リグレッションテストの実行など、さらに多くのステップだ。すべての手順を踏んだ後、そのバグフィックスはバージョン管理にプッシュされる。
OpenJDK 開発者ガイドでは、作業方法を段階的に説明している。それは、メンテナと(新規の)開発者の両方にとって開発プロセスをより効率的にすることを目的としている。
OpenJDK 開発者ガイドのソースはGitHubにある。それはまだまだ開発中なので、貢献を歓迎する。貢献はプライベートフォークで行い、メーリングリストで議論する。
過去にはいくつか旧版のガイドもあったが、今はもうメンテナンスされていない。新バージョンは、貢献ガイドを最新のものにすることを使命とするOpenJDK内の正式なプロジェクトとして開始された。OracleのJesper Wilhelmsson氏がTwitterで述べているように、「長い間待たされていたOpenJDK 開発者ガイドが、アップデートとメンテナンスの意図を持って復活しました。」