Amazon Fraud Detectorは、偽アカウントの生成、ポイントプログラムやプロモーションコードの不正使用、オンライン決済詐欺といった、不正の疑われるオンラインアクティビティを短時間に識別する機能をカスタマに提供する、完全マネージドなAWSサービスである。このサービスではマシンラーニング(ML)を使用しており、AWSおよびAmazon.comで20年にわたって蓄積された不正検出に関する専門知識を活用する。
最初のAmazon Fraud Detecrtorは、昨年12月初めのAWS re:Invent仮想カンファレンスにおいて、プレビューモードで提供されていた。そのサービスが今回GA(General Available)になり、潜在的な不正行為をより効率的に検出できるようにカスタマを支援する。
出典: https://aws.amazon.com/fraud-detector/
ビルド済のマシンラーニングモデルを使用して、正当なトランザクションと不正なトランザクションの両方を含む履歴データをすべてアップロードすることにより、データの検査と改善、モデルのトレーニングと最適化、ホスティングといったマシンラーニングの重労働(heavy lifting)をサービスに任せることが可能になる。モデルの結果に関する決定ロジックをユーザが作成することもできる。ユーザが予測を希望する不正の種類に基づいて、サービスはデータをプリプロセスし、アルゴリズムを選択し、モデルをトレーニングする。それが終われば、トレーニングされたモデルを、完全マネージドなプライベートAPIエンドポイント — アプリケーションからコール可能 — にデプロイする。
AWSのAmazon Machine Learning担当VPであるSwami Sivasubramanian氏は、Amazon Fraud DectectorのGA発表プレスリリースで次のように述べている。
あらゆる産業のあらゆる規模のカスタマから、自分たちのWebサイトやアプリケーションで発生する不正の数を削減するために非常に多くの時間と労力を割いている、という声を受け取っています。20年にわたる不正検出の経験と強力なマシンラーニングテクノロジを組み合わせることによって、潜在的な不正行為の自動検出、時間と資金の節約、カスタマエクスペリエンスの改善を — マシンラーニングに関する経験を必要とせずに — 可能にする、Amazon Fraud Detectorの提供が実現できたことを、大変うれしく思っています。
CyberAdeptのVRアドボケートであるRob Crasco氏も、次のようにツィートしている。
オンライン不正は#Eコマースの分野では10億ドル規模の問題です。#Amazonは不正除去に以前から#マシンラーニング#テクノロジを使用していますが、今回、ユーザがそのテクノロジにアクセスできるようになりました。
Amazon Fraud Detectorは現在、以下のAWSリージョンで提供されている — US East(北バージニア)、US East(オハイオ)、US West(オレゴン)、Europe(アイルランド)、Asia Pacific(シンガポール)、Asia Pasific(シドニー)の各AWSリージョンで提供されており、今後数カ月間でさらに追加される予定である。さらにはAmazon CloudWatch、AWS CloudTrail、AWS PrivateLinkといった、他のさまざまなAWSサービスとの統合も可能だ。最後に、サービスの料金に関する詳細は料金のページに掲載されている。