エンタープライズのクラウドネイティブインフラストラクチャ企業であるSpectro Cloudは、Kubernetesの複数のディストリビューションを管理するためのプラットフォームを立ち上げた。会社名の付いたプラットフォームは、マネージドSaaSプラットフォームの使いやすさやスケーラビリティなど、Kubernetesスタックに対するきめ細かい制御、柔軟性、マルチクラウド機能を顧客に提供する。
Spectroの創設者は、以前はCliQrの一員であった。CliQrは、顧客がハイブリッドクラウド環境全体でアプリケーションを管理するのを支援した企業である。彼らは2016年に同社をシスコに売却し、昨年の春にSpectro Cloudの開発を開始した。今年の1月以来、この製品は非公開のプレビュー段階にあり、次の四半期に一般向けに提供される予定である。
さらに、同社は最近、Boldstart Venturesの参画があり、Sierra Venturesからさらに750万ドルの資金を調達した。Sierra VenturesのマネージングディレクターであるMark Fernandes氏は、GlobalNewsWireの記事で次のように述べている。
Kubernetesの市場はキャズムを乗り越えました。Global 1000のITエグゼクティブのCXOアドバイザリーボードから聞いたところによると、企業はKubernetesに伴う運用の複雑さにまだ苦労しているということです。Spectro Cloudのチームは、企業のニーズを深く理解しており、急成長する顧客ベースに向けてKubernetesを使いやすくするユニークな方法を見つけました。
また、Spectro Cloudの共同創設者兼CTOであるSaad Malik氏は、InfoQにこう語った。
Spectro Cloudは、必要なコントロールの基、Kubernetesインフラストラクチャを構築および実行する柔軟性を持ったモダンなエンタープライズITを提供します。正常に機能するインフラストラクチャにより、チームは運用効率向上、コスト削減、市場投入までの時間短縮をしつつ、ビジネス価値の提供に集中できます。
Spectro Cloudには、クラスタープロファイルを定義する宣言型モデルがある。これによって、ユーザはコーディングスキルをそれほど必要とせずに、Kubernetesクラスターに加えてインフラストラクチャを管理できる。クラスタープロファイルを設定し、それを使用して、拡張されたエンタープライズを通してKubernetesクラスターのデプロイとメンテナンスを自動化できる。Spectro Cloudのモデルに対するアプローチによって、チームが物理的な場所に関係なくKubernetes環境の管理を一元化できるようになるだけでなく、IT管理者がクラスターを管理するための宣言的なツールも提供されることになる。
Source: https://www.spectrocloud.com/
Malik氏はInfoQに次のように言った。
Spectro Cloudは、Kubernetesインフラストラクチャに対して必要な制御を提供することで、モダンな企業がクラウドネイティブを実際に機能させる手助けとなります。これにより、企業はあらゆる環境でより自信を持って成長することができます。
現在、Spectro Cloudは、Kubernetesに基づくIT管理にフォーカスしている唯一のベンダーではない。スタートアップ企業からMicrosoftやGoogleなどの大規模ベンダーに至るまで、ハイブリッドクラウドコンピューティングを認識しており、Azure ArcやAnthosなどの製品に投資している。
最後に、Malik氏はInfoQにSpectro Cloudの将来がどうなるかを語った。
インフラストラクチャがどこにあるかに関係なく、どのようにして開発者がインフラストラクチャを消滅させるかに関して、初期段階の問題を解決するために、既存の基金を利用してSpectro Cloudを構築していく予定です。
さらに、Malik氏は付け加えた。
開発者とDevOpsが引き続き、サーバとインフラストラクチャの管理と運用を心配することなく、クラウドネイティブアプリケーションをどこでも構築、実行、スケーリングできるよう支援していきます。