ベアメタルクラウドソリューションプロバイダーであるScalewayはKubernetes Kapsuleをリリースした。Kubernetes Kapsuleは、Kubernetesプラットフォームをベースとしたコンテナ化されたアプリケーションオーケストレーションソリューションであり、Cloud Native Computing Foundation(CNCF)によって認定されている。
Kubernetes Kapsuleサービスは、フランス内外のIT組織がKubernetesのベアメタルインスタンスにアクセスできるように設計されている。その理由は、欧州連合内などの特定の場所にIT資産を配置することを要求するコンプライアンス要件を満たすためである。CNCFによって認定されたKubernetesのディストリビューションに基づいて、Kubernetes Kapsuleサービスは、仮想マシンに基づくサービスの拡張としてKubernetesを利用できるようにするクラウドサービスプロバイダーの選択肢をITチームに提供する。
フルマネージドのKubernetesKapsuleは、開発サイズのインスタンスから非常にハイエンドのRender-S GPUインスタンスまで、さまざまなインスタンスを提供する。クラスタ内の少数のノードから開始したり、人工知能プロジェクト(分散機械学習など)用に最大500ノードのクラスタをデプロイしたりすることができる。高可用性を実現するように設計されており、99.95%のコントロールプレーンサービスレベル契約(SLA)がある。Kaspuleのコントロールプレーンはクラスタごとに複製され、プラットフォームの継続性のためにいつでも代替コントロールプレーンを利用できるようになっている。
Kapsule Kubernetesはノードの自動スケーリングを提供する。そして、関連するロジックを使用して、クラスタが自動回復して初期状態に戻る自動修復機能などの他のプロセスを最適化する。アクセス無効化などのクラスタアクセス更新操作が簡素化される。他には、IngressコントローラーとしてのNginxとTraefik、および4つの異なるコンテナーネットワークインターフェイス(CNI)のオプションがある。
Kapsuleは、パブリッククラウドエコシステム「Scaleway Elements」にもアクセスできる。Kapsuleは「Block Storage」、「LoadBalancer」、およびコンテナイメージの保存、管理、デプロイを容易にするように設計された「Container Registry」に拡張できる。 Kubernetes Kapsuleは、CNCF標準で推奨されているように、ハイブリッド・マルチクラウドアプリケーションとインフラストラクチャの統合を可能にすることで、ベンダーロックインを回避するよう努めている。
ブロックストレージボリュームを使用すると、データをクラスタ内で永続化できるため、ステートフルアプリケーションが可能になります。データの永続化により、アプリケーションの必要に応じて、クラスタ内のノードを削除、置換、または再起動できる。ただし、Kubernetesノードはステートレスと見なされるため、一般的にKubernetesノード上で永続性を実装することは推奨されない。
ロードバランサーを使用すると、ノード間でトラフィックをリダイレクトできる。分散させるトラフィックに応じて、いくつかのロードバランサーリファレンスを使用できる。最後に、イメージをコンテナーにデプロイするには、Scalewayコンテナーレジストリまたは別のコンテナーレジストリを選択して使用できる。
コントロールプレーンはクラスタのコントロールセンターである。サービスの高可用性を確保するために冗長性が必要となる。コントロールプレーンには、Kubernetesマスターコンポーネントとして「Cloud Controller Manager」、「Auto-scaler」、「Container Storage Interface(CSI)」ドライバーが含まれる。クラスタを開始するには、ノードを適切なインスタンスにデプロイする必要がある。Scalewayの開発インスタンス(DEV1-Mレンジから)、汎用インスタンス、GPUインスタンス(NVIDIA Tesla)は、ノードを受け入れるためにKubernetes Kapsuleと互換性がある。同じ構成のノードは、「プール」にグループ化できる。ノードを作成すると、重要なKubernetesコンポーネント(kubelet、CoreDNS、kube-proxy、CNI実装)がインストールされる。アプリケーションワークフローは、目的のプロジェクトに合うように構成できる。
Kubernetes Kapsuleのコントロールプレーンは無料で利用できる。詳細については、この技術文書をお読みください。