今年のデジタルイベントのBuildで、Microsoftは、静的Webアプリ用に明白に調整された新しいホスティングオファーでAzure App Serviceを拡張したことを発表した。ホスティングサービスはAzure Static Web Appsと呼ばれ、現在プレビュー中だ。
Azure Static Web Appsを使用すると、開発者は、静的フロントエンドとオプションのサーバレスAPIを利用した動的バックエンドを備えた最新のフルスタックJavaScript Webアプリを構築できる。具体的には、Azure FunctionsのプログラムマネージャであるDaria Grigoriu氏が、新しいサービスについて、Microsoft Buildセッションの説明とデモンストレーションで次のように述べている:
Static Web Appsは、ソースコードからグローバルな可用性に至るまでの統一されたワークフローを提供します。すべてがあなたのために完全に管理されます。また、クリックするだけの手軽さで、さまざまな構成の側面をすべて利用できます。
さらに、Girgoriu氏による発表のブログ投稿によると、Azure Static Web Appsは開発者に次の利点を提供する:
- クラウドリソースをデプロイするためのシンプルなインターフェースを探す場合は、Angular、React、Svelte、VueなどのフレームワークまたはGatsbyなどの静的サイトジェネレータを使用してください。
- 動的ロジックをサーバレスAPIに移行し、リアルタイムで需要に合わせて調整できる動的スケールのロックを解除します。
- 静的コンテンツ (HTML、CSS、JavaScript、画像ファイルを含む) を事前にレンダリングし、グローバルコンテンツ配信を活用してこのコンテンツを提供します。これにより、リクエストごとにコンテンツを生成する従来のWebサーバが不要になります。
Azure Static Web Appが機能する方法は、開発者がJavaScriptなどのアプリケーションを組み込み、たとえば、GitHubのリポジトリにプルリクエストをプッシュまたは作成することだ。続いて、プッシュまたはプルリクエストがGitHub Actionをトリガし、ワークフローを開始する。NPM run buildを使用してアセット (コンテンツとAPI) をビルドし、静的WebアプリとしてAzureにデプロイする。さらに、アセットのデプロイメントは、世界中の少なくとも5つのサーバとリージョンがある。
出典: https://docs.microsoft.com/en-us/learn/modules/publish-app-service-static-web-app-api/1-introduction
このサービスは、GitHubとの簡単なデプロイメントと統合に加えて、認証と認可の機能、ルート、プロダクション前の環境でのプレビューとカスタムドメインで備えている。結合されたAzure Static Web Appは、Azureが管理する、静的Webアプリで機能する1つのパッケージを開発者に提供する。
Microsoft MVPのRafael Rivera氏は、ツイートで次のように述べている:
Azure Static Web Appsをスキップしないでください。巨大なGitHub Pagesのようなものです。コンテンツをGitHubにプッシュすると、SSLの処理、Web APIの接続 (az functions!)、静的コンテンツの提供、さらには認証 (AAD、FB、G、TWITなど) の処理も行われます。素晴らしい!
また、Microsoftの主任開発者アドボケイトリードであるJohn Papa氏が、Azure Static Web Appsについてのブログ投稿に次のように書いている:
ああ、あなたができることはもっとたくさんあります! SSL証明書、認証、および認可を使用してカスタムドメインを追加できます。新しいブランチに変更を加え、プルリクエストを行ってから、GitHub Actionで変更をビルドし、ステージング/プレビューURLにデプロイできます!
以前は、開発者は静的コンテンツ用のAzure Storageなど、いくつかのAzureコンポーネントを使用して静的Webアプリを構築およびホストできた。ただし、開発者は多くのことを自分で行う必要があり、管理は困難だ。Apps ServiceのシニアエンジニアリングマネージャーであるMitch Webster氏は、Azure Static Web Appsに関する別のMicrosoft Buildセッションで次のように述べている:
これまで、Azure全体でさまざまなサービスを使用した場合、管理が難しく、初めて学ぶのが難しい場合があります。このプロジェクトの大きな目標は、それを合理化し、物事を可能な限り簡単にすることです。
現在、App Service Static Web Appsは、米国中部、米国東部2、米国西部2、東アジア、および西ヨーロッパのAzureリージョンで利用でき、プレビューは無料プランから利用できる。さらに、開発者はクイックスタートにアクセスしてStatic Web Appsを試してみることができる。また、Azure Static Web AppsのVisual Code拡張機能がマーケットプレイスで入手できる。