2021 State of Testingサーベイの目的は、テスト業務の発展状況に関する洞察を提供し、テストプラクティスの採用やテストに関するトレンドを理解することにある。
The State of Tesing™イニシアティブは、既存の特徴やプラクティス、今日のテストコミュニティが直面する課題を見出して光を当て、改善に向けた実りある議論を提起することを目的としています。
サーベイは12月を通して実施される。企画したのはPractiTestのJoel Montvelisky氏と、Tea-Time with TestersのLalit Bhamare氏だ。
2021年は、このサーベイが始まって8年目にあたる。昨年の2020 State of Testingレポートのおもな内容は次のようなものだった。
- 我々は徐々に"全チームテスト(whole team testing)"、あるいは少なくとも"チーム全員がテスト可能"なアプローチへと向かっている。
- 回答者の90パーセント近くがアジャイルを使用しているが、最も顕著な増加はDevOpsの採用に関するもので、回答者の40パーセント以上が使用するようになっている。
- テスタがマネジメント上の課題と感じているものは、自動テストと手動テスト作業とのコーディネーション、テスト作業への他チームメンバの参画、優れた可視化ランクの生成がトップ3である。
Joel Montvelisky、Lalit Bhamare両氏に、今年のテストサーベイについてインタビューした。
InfoQ: 何年にもわたるサーベイの中で特定された採用パターンやトレンドは、おもにどのようなものですか?
Lalit Bhamare: 私にとって最も印象的なパターンは、テスタたちが個々にテストの責務を負うのではなく、チーム内でテストの責任を共有する方法です。テスタがコンサルティングの役割を担うやり方も、注目に値するトレンドだと思います。
Joel Montvelisky: 私の目を引いたものは2つあります。まず最初に、実際のテストをこれまでより多く、テスタでないメンバに引き渡すようになりました。一方で、デプロイメントプロセスの作業や運用環境の監視、さらにはコーディングなど、従来テスト作業ではなかったタスクを多く引き受けるようになっています。
その一方で、アジャイルやDevOpsが最も普及した方法論になった今日に至っても、毎年およそ3分の1の実践家たちが、自分たちのプロジェクトの少なくともいくつかにおいて、今でもウォーターフォールが使用されているという事実を話してくれることには、疑問を持つとともに微笑ましくも感じています。
InfoQ: 2021年のサーベイで新しい部分は何で、変わっていないのは何ですか?
Montvelisky: 明らかに変わった"ポイント"は、今回のエディションでは、Covid-19が実際の作業に与える影響や、コミュニティのテスタたちの率直な気持ちを、具体的な質問で問う必要がある、と感じたことです。
変わっていないのは、テストの世界で起こっているさまざまなトレンドに対して、私たちが行っているレビューです。私にとってレビューとは、後ろ倒し(Shift Right)や前倒し(Shift Left)といった"スローガン"が、テスタやそのチームによるアクションにどのように転換されるのかを理解する作業なのです。
Bhamare: Joelがまとめてくれたとおりです。世界的なパンデミックは、テストの方法や、テスタの生活そのものに影響を与えていると思われます。テスト業務やその将来などに対して、この影響がどのような意味を持つのかに関心を持っています。
現在のパンデミックの状況が、サーベイでは変化していないと認められた事にどう影響するのか、という点にも興味があります。全体として、その点を見付けたいと思っています。
2021 State of Testingサーベイには誰でも参加が可能である。調査に回答すれば、State of Testing 2021レポート公開時に、そのコピーを無償で受け取ることができる。