最近のプレスリリースで、SalesforceはHyperforceを発表した。これは、顧客が主要なパブリッククラウドプラットフォームであるAzure、AWS、Google、AlibabaにSalesforceをデプロイできるようにする新機能である。Hyperforceを使用して、同社はSalesforceアーキテクチャを再設計し、グローバルな顧客ベースに対して、よりスケーラブルなプラットフォームを提供する。
Salesforceは世界をリードするCRM SaaSシステムである。数十万の企業に唯一の信頼できるソースを提供し、そのソースによって、システム、アプリ、デバイス間で顧客データが接続され、世界中で企業が販売、サービス、取引するのを支援する。ただし、彼らのソリューションはパブリッククラウドベンダーが存在しないときに構築され、同社は世界中の顧客のためにソリューションをホストしていた。
Salesforce Cloud、Service Cloud、Marketing Cloud、CommerceCloudなどのSalesforce Customer 360を中心に構築されたSalesforceアーキテクチャは、一から再設計された。これによって、同社は現在、パブリッククラウドのスケーラビリティと柔軟性の恩恵を受けながら、Salesforceアプリとサービスをどこにでも安全にデプロイする方法を顧客に提供している。
プレスリリースによると、Hyperforceは以下を提供する。
- B2BおよびB2Cスケールでのパフォーマンス。これは、顧客がコンピューティングパワーへ容易にアクセスできるようにパブリッククラウドの柔軟性を活用することによるものである。さらに、顧客はより速く実装できるという恩恵を受けることができる。
- 安全なアーキテクチャ。プロファイルに従って適切なレベルの顧客データにユーザがアクセスできるようにするものである。さらに、データは保存時および転送時に暗号化されるため、プライバシーとデータのセキュリティが確保される。
- ローカルデータストレージ機能。これによって、会社、業界、地域に固有の規制への準拠をサポートできるように、顧客は特定のロケーションにデータを保存できる。
- 下位互換性。これにより、顧客は、クラウドを気にせずに、すべてのSalesforceのアプリケーション、カスタマイズ、インテグレーションをHyperforceで実行できる。
回答者はRedditスレッドでHyperforceについてコメントした。
Salesforceが得られるのは、容量をさらに高速にスケールアウトし、顧客により近い組織を提供できることです（Hyperforceがないと、インドに最も近いデータセンターはヨーロッパまたは日本となるが、Salesforceのアクティビティはそこにたくさんあります。南半球にはSalesforceデータセンターもありません。南アフリカの大口顧客への待ち時間という観点から、それが何を意味するのかを考えてください）。
しかし、私の目から見て、主な価値は規制です。業界（特に健康と金融）の推進により、安心できない企業や政府が多く存在します。あるいは、他の国でデータを保存することを禁じられている企業や政府が多く存在します（PATRIOT ACTは助けになりません）。 Salesforceがすべての国に2つのデータセンター（1つはDR用）を構築するのではなく、他の人が行った作業を活用するのです。
また、Constellation Research Inc.の主席アナリスト兼副社長であるHolger Mueller氏は、InfoQに次のように語っている。
CxOにとって、機能とTCOに影響があるため、SaaSベンダーがクラウドをどのように使用しているかを理解することが重要です。たとえば、第1世代のクラウドベンダーは、サードパーティのIaaSプラットフォームを使用するSaaSベンダーと同じ商業的弾力性を提供することはできません。当然のことながら、第1世代のクラウドベンダーは独自のインフラストラクチャを構築しましたが、Covid19のパンデミックにより、ITの使用量が少ない企業のコストを削減するために、AI / MLプロセスなどのアーキテクチャの弾力性と商業的な弾力性の両方を提供できるように移行していく必要があります。
Salesforceは、Hyperforceがより多くの地域で利用できるようになるよう、来年以降に展開する予定である。