NativeScriptは最近、インキュベーションプロジェクトとしてOpenJS Foundationに加わった。NativeScriptは、開発者がJavaScriptとTypeScriptを使用してネイティブモバイルAPIを活用するアプリケーションを作成できるようにするフレームワークである。これは、ガバナンスとコミュニティへの働きかけの点においてOpenJS Foundationのサポートの恩恵を受けることでき、その長期的な生存の可能性を高めることになる。
Progress社は、今年6月に、NativeScriptの開発と保守の責任をnStudioコンサルタントに移した。それ以来、NativeScriptはバージョン7をリリースし、CLIが改良され、スタックの一貫性が向上し、最新のJavaScript標準(ES2017)との整合性が向上した。新しいガバナンスモデルにより、技術運営委員会(TSC)の高レベルのガイダンスの役割とTSCのコンセンサスを求める意思決定モデルが作成および定義された。TSCは、ユーザ、寄稿者、コミッター、およびレビュー担当者向けの役割と参加モデルも確立した。
今年初めはElectron(以前はGitHubによって管理されていた)とJSONスキーマバリデーターのAjvであったが、その後、NativeScriptはインキュベータープロジェクトとしてOpenJS Foundationに加わる。NativeScriptの保守担当者でnStudioのシニアパートナーであるNathan Walker氏は、この動きの背後にある理由を説明した。
OpenJS Foundationに加わることをうれしく思います。これは、世界中で、素晴らしい開発者コミュニティとエンドユーザビジネスの両方に直接利益をもたらすと信じています。私たちは過去6年間NativeScriptに携わってきましたが、OpenJSへの参加はその進化のための自然なステップであると考えています。
NativeScriptが、OpenJS Foundationに加わることで、その長期的な存続及び開発が、単一の民間企業の利益から切り離される。OpenJSを使用すると、NativeScriptは確保されたリソースと専門知識の恩恵を受けることができる。OpenJS FoundationのエグゼクティブディレクターであるRobin Ginn氏は、次のように述べている。
プロジェクトが、私たちが目標とするものと同じゴールに向かっているのはワクワクするものです。私たちは、NativeScriptがガバナンス、テクノロジー、コミュニティへの働きかけなどの、さまざまな面で前進する助けとなるリソースとガイダンスを提供します。
OpenJS Foundationは、重要なオープンソースのJavaScriptプロジェクトとWebテクノロジーをサポートする中心的な場所になることを目指している。プロジェクトを主催および維持するための中立的な組織であることが約束され、コミュニティ全体の利益のためにプロジェクトに資金を提供することにも取り組んでいる。OpenJS Foundationは、jQuery、Node.js、Webpack、Electronを含む32のオープンソースJavaScriptプロジェクトで構成されている。このFoundationは、Google、IBM、Intel、Microsoftを含む30社によってサポートされている。