AsyncAPIとPostmanは今月、Postmanプラットフォーム上でAsyncAPI仕様をサポートする業務提携を発表した。
AsyncAPIの創設者兼プロジェクトディレクタのFran Méndez氏とPostman CEOのAbhinav Asthana氏はそれぞれの発表の中で、今回の提携が実現する非同期APIの開発促進に関して説明している。この提携により、エンジニアの希望するプログラミング言語とフレームワークを使用した非同期APIの開発とメンテナンスを支援する、優れたツールが構築されることになる。
Méndez氏はInfoQとのインタビューで、AsyncAPIユーザが今回の提携に期待できるものを挙げている。
今回の提携に対して、明確に期待できるものが2つあります。
- AsyncAPIイニシアティブが持続可能になり、より成長が速くなることにより、ユーザが直接的な利益を得ることができます。より迅速に、より多くのことを、同時に行うことが可能になるのです。
- PostmanがAsyncAPIをサポートするマルチプロトコルツールになります。つまり、プロトコル毎に異なるツールを使う必要はなくなるのです。PostmanがすべてのAPIに対して、統合的なソリューションを提供できるようになります。
PostmanはAPI開発者のためのコラボレーションプラットフォームで、API開発の構築と合理化のためのツールを提供する。HTTP APIとインタラクション可能なデスクトップクライアントが有名だ。
AsyncAPIは非同期API定義の業界標準を目指すオープン仕様である。Asthana氏の言葉を借りれば、"AsyncAPIはOpenAPIの'姉妹'仕様です。APIの情報記述には同じベースの文法を使用し、パブリッシュ/サブスクライブするオブジェクトのモデリングにJSONスキーマを採用しています。" イニシアティブの目標はイベント駆動アーキテクチャの構築とメンテナンスのためのオープンソースツールを育てることにある。
AsyncAPIイニシアティブについて、Méndez氏と話をすることができた。
InfoQ: AsyncAPIイニシアティブが始められたのはいつですか、現在は誰が活動しているのでしょう?
Fran Méndez: AsyncAPIイニシアティブが開始されたのは2017年です。私はその1年後から仕様に関わっています。現在は4名で活動しています。Łukasz Gornicki、Jonas Lagoni、Maciej Urbańzcyk、そして私です。ただし来月には、人を雇ってチームをもっと大きくする予定です。
InfoQ: AsyncAPIは現在、業務運用でも使われているのでしょうか?どこが採用していますか?
Méndez: 誰がAsyncAPIを使っているのかを知るのは非常に難しいのです。連絡はありませんし、どこかに登録している訳でもありませんから。ただし、Slack、Adidas、SAP、PayPalといった企業が、仕様やツーリングを日常的に使用していることは分かっています。
InfoQ: ソフトウェア開発者やアーキテクトがAsyncAPIを導入するには、どのようにすればよいのでしょう?
Méndez: まずは私たちのWebサイトにあるGetting Startedガイドや、チュートリアルを読むのが一番だと思います。Slackワークスペースに参加するのもお勧めです。皆が快く教えてくれるでしょう。
InfoQ: InfoQ読者がAsyncAPIの活動にコントリビュートするには、どうすればよいでしょうか?
Méndez: Slackワークスペースに参加して、Łukasz Gornickiに話てみてください。その種の件に関しては、彼が適任です。GitHubのリポジトリでイシューを開くことも歓迎します。