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Google CloudがFilestore Backupsを発表

原文(投稿日:2020/12/30)へのリンク

Google Cloudは先頃、ファイルベースのアプリケーションのクラウド移行を容易にする新しいプロダクトであるFilestore Backupsのプレビュー版を、すべてのリージョンで導入した。

Compute EngineとGKEインスタンスのためのマネージドNAS(Network Attached StorageであるFilestoreに追加されたこの新サービスは、ファイルシステムを以前の状態にリストアしたり、バックアップ取得時点のオリジナルと同じデータを持ったFilestoreインスタンスを新たに生成するために使用することができる。大部分のレガシ企業アプリケーションとの互換性を持つNFSプロトコルをGoogle Cloud Filestoreが備えていることにより、Filestore backupsは、事業継続性や障害回復、バックアップ戦略のためのファイルシステムのGoogle Cloudへのマイグレーションを支援する。

最も一般的なユースケースの中で、Googleが特に挙げているのは、障害回復用のデータバックアップ、偶発的な変更からデータを保護するためのバックアップ、開発環境やテスト環境のクローン作成などである。さらにこのサービスは、Filestoreインスタンスの別リージョンへのマイグレーションや、リージョンを越えてファイルシステムの複数のコピーを生成する目的にも使用することができる。Cloud SchedulerやCloud Functionsを使ってバックアップをスケジュールすれば、定期的にインスタンスを遠隔リージョンにバックアップすることも可能だ。障害が発生した場合には、別のリージョインで新たなインスタンスを立ち上げることができる。

Filestore BackupはBasic HDDおよびBasic SSDインスタンスに使用可能で、クロスリージョン生成、インクリメンタルなデータ保持、Filestoreインスタンスから独立したバックアップのライフサイクルなどに対応する。バックアップは瞬時に生成されるが、使用可能になるまでにはデータ容量に比例した時間が必要となる。全体の生成時間を短縮するベストプラクティスのひとつとして、Google Cloudでは、既存のバックアップを新たなバックアップのベースラインとして構成し、オフピーク時間にバックアップをスケジュールするという方法を提案している。バックアップの一貫性という面では、Filestore backupsはNFSv3の一貫性セマンティクスを採用している。

Liferay Cloudの前CTOで、現在はAutomatticでWordPress.com VIPのCTOを務めるEduardo Lundgren氏は、今回の新サービスによって、バックアップがLiferay Cloudのユーザに対して透過的なものになるということを、次のように説明している

Filestoreがこれらすべてのニーズをサポートしてくれることで、ストレージ管理に気を取られることなく、新機能の提供に集中することができます。Filestore Backupsではカスタマ単位で毎日のスナップショットを取得して、必要時にはデータを迅速かつ安全にリストアすることが可能です。

大手クラウドプロバイダ間において、Google Cloud FilestoreはAmazon EFSAzure Filesといったそれぞれのバックアップソリューションと競合することになる。例えばAWS Backupは、Amazon EFSをサポートするマネージドサービスである。

Filestore backupsの課金は保存するデータ容量に基いて行われる。最低使用時間は1時間で、月額料金はリージョンによってGB当たり0.08ドル~0.12ドルの範囲で設定されている。リージョンを越えるネットワークトラフィックには、ネットワーク転送料金が適用される。

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