DataStaxは最近、K8ssandraをリリースした。Kubernetes用のApache Cassandraのオープンソースディストリビューションである。K8ssandraは「本番環境に対応したプラットフォーム」の提供を目指している。これには、修復、バックアップ、監視などの運用タスクの自動化が含まれる。カリフォルニアを拠点とするデータ管理会社は、Kubecon + CloudNative North America 2020 バーチャルイベントでこのリリースを行った。
K8ssandraはHelmを使用してデプロイされる。そして、特定の設定をすることなくステートフルワークロードをサポートする。これにより、データベース管理者（DBA）とサイト信頼性エンジニア（SRE）は、Kubernetes環境でベストプラクティスでCassandraクラスタをセットアップし、操作できる。
DataStaxの最高戦略責任者であるSam Ramji氏は、次のように述べている。
「K8ssandraはデータをクラウドネイティブにするのに役立ちます。Kubernetesによってステートレスアプリの実行とスケーリングが簡単になりました。しかし、そのアプリにはデータが必要です。CassandraをKubernetesに導入するということは、SREが評価する自動化されたオープンソースの分散データストアを持つことを意味します。K8ssandraを使用すると、データを柔軟にスケーリングできます。そして、PrometheusとGrafanaを使うことで監視できます。これは、Kubernetesで機能する既存の優れたコンポーネントのディストリビューションであり、SREが運用上の知識を共有する場所となります。」
K8ssandraには、弾力性のあるスケールと自動修復機能に加えて、Cassandraを自動化するためのいくつかの重要なツールも含まれている。
Cass-operatorは、KubernetesのコントロールプレーンとCassandraクラスタ操作の間の変換レイヤーとして機能する。Cassandra Reaperは、メンテナンスタスクと修復を管理するためのソリューションを提供する。バックアップと復元のツールであるCassandra Medusaも含まれている。Cassandra ReaperとMedusaは、今年初めにDataStaxによって買収されたLast Pickleの一部であった。
可観測性の観点から、K8ssandraには、Prometheus用に事前構成されたメトリックと、Grafanaで事前に設計されたダッシュボードが付属している。
出典: https://www.datastax.com/blog/2020/11/developer-newsletter-convergence-cassandra-and-kubernetes
Evans Data Corporationの「クラウド開発調査」によると、開発者の62％が、データの管理にKubernetes自体またはクラウドサービスプロバイダーを使うことを選好した。DataStaxの開発者関係担当副社長であるPatric McFadin氏は、これをさらに拡大した。
「Kubernetesオペレーターには、Kubernetesと実行中のプロセス間の通信を支援する役割があります。複数のプロセスを同時に処理するためにオペレーターが行うべきことの範囲を超えています。K8ssandraは、ディストリビューションの一部としてOperatorとHelmの両方を利用します。」
New RelicのシニアソフトウェアエンジニアであるTom Offermann氏は、このリリースについて次のように述べている。「New Relicは、Cassandraクラスタを運用および管理するためのコミュニティがサポートするツールの標準化をとても支援している。K8ssandraのリリースに胸を躍らせており、より広範なオープンソースコミュニティに積極的に貢献し、協力することを楽しみにしています。これは、新規および既存のユーザがKubernetesでCassandraを実行するためのすばらしい出発点です。そして、利用可能な最高のCassandraの専門知識とプラクティスに直接アクセスできるというメリットを享受できます。」
K8ssandraの使用を開始するには、読者はスタートガイドに沿ってください。DataStaxは、KubeConでK8ssandraのハンズオン体験を提供している。YouTubeで再生できる。また、KubernetesでDataStaxによって開発されたCassandraを実行するための認定プログラムがある。読者はここで詳細を閲覧でき、サインアップして更新をチェックできる。