InfoQは、2021年3月1日の週から、.NETエコシステム内のいくつかの小さな出来事を調査している。
今週のハイライトは、Microsoftが主催する開発者とITプロフェッショナル向けの年次会議であるMicrosoft Igniteであった。3日間のイベントは、複合現実向けに設計された基調講演で始まった。ゲストはMicrosoft CEOのSatya Nadella氏と複合現実テクニカルフェローのAlex Kipman氏である。複合現実の将来に対するMicrosoftのビジョンは、他のセッションでよく調査されたトピックであった。また、同社の新しい複合現実プラットフォームであるMicrosoft Meshのプレゼンテーションと展示もあった。その他の開発者向けセッションには、Visual Studio 2019の概要と、Azureのツールとサービスに関するトピックがあった。すべてのセッションを、登録済みの参加者はオンデマンドで視聴できる。
Visual Studio Codeの.NET Notebookは、C#、F#、PowerShell、HTMLに加えてT-SQLをサポートするようになった。これは、.NET InteractiveチームとAzure Data Studioチームの間のコラボレーションの結果である。しかし、公式リリースの直後に、一般の人々からの懐疑的な意見があった。ユーザのMgSamは、公式リリースの投稿で、C# Interactive（Visual Studio 2015用に最初にリリースされたREPLエディター）がまだ.NET Coreに移植されていないことを指摘した。
MicrosoftのプログラムマネージャーであるJiachen Jiang氏は、NuGetエコシステムの状態の詳細な概要を公開した。このレポートは、過去6か月を対象としており、パッケージの作成と利用の両方の経験に関する公開調査の結果である。合計500人の参加者のうち100人以上の開発者がインタビューを受けた。透明性を促進し、一般の人々からフィードバックを収集するための継続的な取り組みの一環として、NuGet開発チームは、チームのメインリポジトリでGitHubディスカッションを有効にした。
他にも、NuGetチームから、セキュリティの脆弱性についてNuGetパッケージをスキャンする新機能がリリースされた。一般的な脆弱性に関するすべての情報は、一元化されたGitHubアドバイザリデータベースから取得される。新しい機能により、NuGetは、検出された脆弱性の重大度と推奨されるアクション（パッケージの作成者とコンシューマーの両方に向けて）を含むパッケージ情報を表示する。脆弱性検出機能は、.NET CLIでも利用できる。新機能を使用するための最小要件は、.NET SDK 5.0.200およびVisual Studio 2019 16.9（Windows）またはVisual Studio for Mac 8.8である。
.NET Core 2.1は、2021年8月21日にサポートを終了する。この日以降、Microsoftは、このバージョンに対する更新、セキュリティ修正、技術サポートを提供しない。同社は、更新を引き続き受けるために、この日付より前にアプリケーションを.NET Core 3.1以降に移行することを勧めている。廃止の発表は、.NET Frameworkのサポートポリシーと一致するため、.NET Framework上のASP.NET Core 2.1にも適用されることに注意してください。
Microsoftは、Windows（v16.9）とMac（v8.9）の両方に対応した新しいバージョンのVisual Studio 2019もリリースした。このリリースでは、生産性とアクセシビリティについて多くの改善があった。Windowsリリースには、.NET用の新しい動的インストルメンテーションプロファイリングツールが含まれる。そして、Azure AI/MLサービスを使用して検索サービスが改善された。Macの新しいバージョンは、Rosetta 2変換レイヤーを介してApple M1チップをサポートするようになった。
Cakeは、最初のメジャーバージョンが公開された後、Bakeryの新しいバージョン（v0.6.1）もリリースした。Bakeryはスクリプトアナライザー兼コードジェネレーターである。Terminal.Gui（.NET用のターミナルGUIツールキット）のバージョン0.90もNuGetでリリースされた。これは、バージョン1.0の「安定化済みのフィーチャーコンプリート」のプレリリースである（NuGetには、バージョン番号に-preで識別される1.0のプレリリースバージョンも含まれている）。